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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『家つい』親友とゴミ屋敷に住む男

『家、ついて行ってイイですか?』家族より親友を選んだ男は、我が子にピンポンダッシュされて喜びを噛みしめる

定年した男が廃墟ホテルに住み続ける理由

 横浜・桜木町駅前でスタッフが声を掛けたのは、ベロベロに酔った73歳の男性。1人で飲んで、今から帰るようだ。彼は現在年金暮らしで、70歳まで警備員だった。ちなみに独身バツ1で、離婚した理由は「妻を食わせていけないから」である。

 彼の家の家賃は6万5千円だが、男性は「見たら3~4万円の部屋だよ。高い!」と家賃に不満ありげだ。どんな部屋なのだろうか? 果たして、到着した物件は廃墟になったホテルだった。彼はこの廃ホテルを自宅にしている。「勝手に廃墟に住み着いている?」とも思ったが、ちゃんと家賃は納めているとのこと。数年前から客としてこのホテルに住み続けていた男性は、ホテルが閉鎖しても旧オーナーに部屋代を払い、今もそのまま住まわせてもらっているらしい。

 建物内は完全にボロボロだった。壁紙は剥がれかけているし、埃も凄い。見ているだけでカビ臭いのが伝わってくる。これが『家つい』の真骨頂と言えなくもないが、このままでいいとも思えない。家賃に不満があるなら他の物件に転居すればいいのに……。

――なんでここに住んでるんですか?

男性 「他に行けないからだ。……難しいんだよ。本当は(別のところに)行きたいんだよ」

 年金暮らしの独り者に部屋を貸し渋る大家が多いと聞いたことがある。お金の問題じゃない。孤独死されると厄介だからだ。だから、廃墟なのに高い家賃を取るこの部屋に男性は住み続けている。

 彼が離婚したのは10年前で、前妻は韓国の女性だった。

「(前妻を)紹介してくれた人間にお金貸したわけ。スナック始めるからと(自分は)200万円出した。そしたら、(お金貸した人が)逃げちゃった。馬鹿野郎……。(毎月借金返済で)15万円とか払うんだよ? (妻とは)そのうち、別居」

 借金が理由で離婚し、その後は雀荘店員や警備員など職を転々とした。そして、やっとの思いで返済を終え、現在に至ったというわけだ。これって、騙されただけではないのか? 裏の世界の典型パターンに思える。日本はこれでいいのか? と、暗澹たる気持ちになった。

――今、1番楽しいことは何ですか?

男性 「お酒飲むことかな。お酒ってのは全てを忘れさせてくれる。色々あるじゃない、忘れたいこととかさ」

 明るい人生だけではない。こういう現実も見せてくれるのが『家つい』という番組だ。

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