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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > オズワルド「M-1決勝に行けなかったら忘れられる」

オズワルド「このままM-1決勝に行けなかったら、忘れられて終わりな気がする」今年に懸ける気迫

若手にはどこでやってもお客さんが“味方”になる時期がある

「このままM-1決勝に行けなかったら、忘れられて終わりな気がする」今年に懸けるオズワルドの気迫の画像5――「オズワールドカップ」でMCのゆったり感・中村さんが「裏でオズワルドが『M-1決勝に行く』と宣言してる」と明かしてましたね。今年は相当な自信があるんですか?

伊藤 まあ行けるだろうなというか……。

畠中 本当に優勝するつもりでやらない限り、決勝には行けないんだろうなとは思ってます。

伊藤 マストな部分もありますよね。俺ら、去年ハネたわけではないですし。

畠中 このまま行けなかったら、忘れられて終わりな気がするんで。

伊藤 もし優勝できるとしたら今年か来年ぐらいのような気がするんです。

畠中 芸人って旬があるって先輩がよく言うんですよ。「お客さんが味方になって、どこでやってもウケる時期がある。オズワルドは今がそれなんじゃないか」と。そういえば確かに俺らも……。

伊藤 どこでやってもめちゃくちゃウケる感じではないけどな。

畠中 でも味方になっている感じはするよ。

伊藤 去年のM-1予選は、その感じはあったな。

畠中 それが今年も持続してることを願ってまして。

伊藤 賞レースに来るお客さんって、まだ決勝に行ったことがない芸人を応援する空気があるじゃないですか。今だったら錦鯉さんとか。でも俺たちは一度出たから、「去年行ったからもういいっしょ」になるのか、「今年こそ活躍してくれ!」になるのか、どっちかだと思うんです。来週2回戦があるんで、どうなってるのか確認します。

畠中 そこで「あっ、もうないのか?」と気づくかもしれません(笑)。

――そういえば、ゆったり感の中村さんがYouTube「オズワルドのニューラジオ」で「もっと俺の名前を出せ」と主張していたので、もう少し掘り下げていいですか? 配信では「東京よしもと若手の“一面のボス”」を自称してましたよね。壁みたいな存在なんですか?

畠中 壁というより、兄貴的存在ですね。

伊藤 中村さんは、山田ナビスコさんの芸人バージョンみたいなイメージです。

――東京よしもと若手芸人界のフィクサーといわれている、構成作家の山田ナビスコさんですね。

畠中 山田さんのライブのMCはほぼゆったり感さんで、漫才ライブにしろコーナーライブにしろ、後輩を鍛えてくれるんですよ。僕はそういうときの立ち回りが得意ではないんで、勉強になります。中村さんは平場のお笑いの取り方、お笑い基礎力がすごいので。

――よく名前が挙がるゆにばーす・川瀬さんはどんな存在なんでしょう。

畠中 川瀬さんは ライブでどう“でしろ”をつくるかとかじゃないんですよね。M-1しか見てない人なんで。

伊藤 M-1に関しては本当に全部教えてもらいましたから。

畠中 3年前にゆにばーすさんが決勝行ったのを目の当たりにして「川瀬さんが言ってたことは正しかったんだ!」と戦い方をマネさせてもらうようになりました。「オズワールドカップ」も、そもそもゆにばーすさんがやってたライブ形式ですし。

――聞きにいったら教えてくれるタイプなんですか?

畠中 全然教えてくれます。

伊藤 機嫌がいいときなら(笑)。

畠中 逆に川瀬さんは、僕らや他の芸人にも意見を求めてくるんですよね。それを聞いて、漫才を変えていく。誰彼構わずアドバイスを求める姿勢がすごいです。

――∞ホールの番長的なダイタクさんはまた違うんですか?

伊藤 ダイタクさんは、より漫才師に寄っているというか……。M-1だけじゃなくてトータルとしての漫才を教えてくれます。囲碁将棋さんもそのタイプで。

畠中 ゆったり感さんもゆにばーすさんもダイタクさんも、僕らと漫才のタイプが全く違うんですよ。僕らはもともと気色の悪い漫才をやっていたのが、しっかりした構成の3組を見たことで、そのエッセンスを吸収できた気がします。

――最近のオズワルドさんのネタで、掛け合いがすごい増えたと感じたことがあって、あれも先輩の血が流れていたんですかね。

畠中 そうですね。昔だったら最初から最後までダラダラと同じペースでいってたのが、ゆにばーすさんは後半たたみかけるんだなー、と参考にして、多少は組み込めるようになってきたと思います。誰の漫才も参考にしてなかったら、ヘンな設定やるだけで終わってたかもしれません。

伊藤 南米のサッカー選手が、ヨーロッパのシステムを覚えたみたいな。振り返ると、南米スタートでよかったです。そっちのほうがより面白くなれる気がするので。

――オズワルドさんもそろそろ後輩に頼られません?

伊藤 そういえば「ネタの動画送っていいですか?」とかアドバイスを求められることあります。そういうのはなるべくやりたくないですね~(笑)。

(プロフィール)
オズワルド
ボケの畠中悠(1987年生まれ、北海道出身)とツッコミの伊藤俊介(1989年生まれ、千葉県出身)のコンビ。2014年結成。2019年「M-1グランプリ」決勝進出。2020年、「マイナビラフターナイト」第6代グランドチャンピオンに輝く。優勝特典としてTBSラジオにて冠特番を放送予定。
YouTube:「オズワルドのおずWORLD

鈴木工(ライター)

ライター。「Quick Japan」「芸人芸人芸人」などでお笑い芸人関連のインタビューや記事を執筆。また、「プレジデント」では編集を担当する。

Twitter:@7142128354249

すずきたくみ

最終更新:2020/11/25 19:30
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