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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > Young Cocoが歌う黒い仕事とポジティブな愛

「070の意味わかるやろ?」関西ラップ“DIRTY KANSAI”の若頭Young Cocoが歌う黒い仕事とポジティブな愛

「荒れ狂っていた」高校時代

――WILYWNKAさんは当初、TAKAという名で「高校生RAP選手権」に出て注目されましたが、CocoさんはフリースタイルMCバトルの世界には行かなかったんですか?

YC TAKAが出てる「ENTER」って大会を観に行ったりはしていました。僕も最初は一緒にフリースタイルしていたけど、もっと自由にやりたい気持ちがあったんで、そっちのシーンからは自然と離れていきました。韻が踏めないとバカにされたりするんですよ。そういうのは僕が好きなアートじゃないなと思って。でも、TAKAとは今も変わらずずっと友達。当時から俺の地元の先輩がやっているレコーディング・スタジオに一緒に行ったりしていました。

――確かに、MCバトルにはスポ根的な側面がありますよね。

YC そうそう。俺は単純に、そういうのに馴染めないタイプなんです。だから当時は、いろんなライブハウスやクラブに行っていましたよ。それこそJin Doggのライブを最前列で観ているようなヘッズでした(笑)。俺はスケートの影響で西(ウェッサイ・ヒップホップ)の雰囲気が好きで、あの頃のJake(Jin Dogg)はチカーノっぽいノリだったんですよ。しかも日本語、英語、韓国語のトリリンガルでラップしている人なんていなかったから、マジでめちゃくちゃカッコよかった。「生野区から発信」みたく地元の地名をラップしちゃうのも、自分にはすごく新鮮でしたね。普通に「サインください」って話しかけてたら、だんだん名前を覚えてもらえるようになって。で、一回だけJAKEのサイドMCをやらせてもらったことあるんです。

――その流れで〈HIBRID ENTERTAINMENT〉に加入するんですか?

YC いや、高校の頃、音楽をやらなくなった時期があるんですよ。

――それはなぜ?

YC 特に理由はないんですけど、「音楽なんてしょーもないなー」って感じになっていました。年齢的にも、そういうヒネくれた時期だったんでしょうね。友達と軽いノリで人には言えない悪いことばっかりやってました。今思うと、あの頃は荒れ狂っていた。スケボーに乗ったクソガキでした。でも本当は、自分は性格的に悪い仕事は向いていない。その時期は音楽シーンで起こっていることも全然知らなかったんだけど、ある日、TAKAが一二三屋(韻踏合組合のHIDADDYが経営するヒップホップ・ショップ)の人たちと頑張ってるって話を聞いて、「俺もこんなんじゃダメだ」と思って。悪いことを完全にやめて、再び音楽をやるようになりました。

――Cocoさんにも助けてくれた人がいたんですか?

YC はい。地元には音楽で食っていくようなヤツがほとんどいなかったから、周りからは結構バカにされていました。「夢見てんじゃねぇよ」みたいな。でも、地元の先輩や数少ない仲間たちが応援してくれて。で、先輩がYoung Yujiroとつながりがあって、そこから〈HIBRID〉と合流する流れになったんです。

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