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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > Young Cocoが歌う黒い仕事とポジティブな愛

「070の意味わかるやろ?」関西ラップ“DIRTY KANSAI”の若頭Young Cocoが歌う黒い仕事とポジティブな愛

 


 2010年代からトレンドとなっているアトランタ発のラップ・ミュージックのスタイル=トラップ。近年、Jin DoggやYoung Yujiroらが率いる大阪のレーベル〈HIBRID ENTERTAINMENT〉は、その関西版のムーブメント“DIRTY KANSAI”を巻き起こしてきたが、同レーベルの若頭というべき人気ラッパーがYoung Cocoである。

 先頃リリースした新しいアルバム『NOT REGULAR』を色で表現するなら、ニュートラルなグレー。ダークで危険な黒い世界と、ポジティブなマインドで音楽制作に邁進する白い世界を、シームレスに行き来するような内容に仕上がっている。もちろん、Young Cocoのトレードマークであるオートチューンをかませた、悲しげで美しいメロディアスなラップも健在だ。ただ、メディアでそのバックグラウンドが掘り下げられることは、あまりなかったように思う。そこで今回、彼のルーツやキャリアを探りつつ、新作に込めた想いを語ってもらった。

 

Young Coco『NOT REGULARDeluxe)』(HIBRID ENTERTAINMENT)

 

 

WILYWNKAとの出会いと、荒れ狂った高校時代

――中学生の頃から大阪のラッパーであるWILYWNKAさんと友達だったんですよね?

Young Coco(以下、YC) はい。自分はもともと、父親の影響で2歳くらいからサーフィンをやっていたんですよ。その流れで小学生の頃からだんだんスケボーに興味が出てきて。ただ、小さい頃から痙攣を持っていて、頭を打っちゃうとヤバかったみたいで、スケボーは親に禁止されていたんです。でも小5のとき、たまたま近所の公園のドブにボードが落ちていて、それを拾って親に内緒でスケボーを始めました。そこからYouTubeでスケボーの動画を観るようになったんですけど、DGKってアメリカのチームのビデオでかかってたヒップホップに興味が出てきて、本格的に聴き始めました。最初は、ウェストサイド・コネクション、アイス・キューブ、エミネムとか。YouTubeの動画をMP4に変換して落として、クリスマスに親に買ってもらったiPodでずっと観てました。

――WILYWNKAさんも中学時代にスケートをやっていたと話していました。

YC 俺がヤツと会ったのは、中学2年か3年のとき。地元である神戸の西宮にはヒップホップを聴いてスケボーやっているヤツなんて全然いなかったから、ダボダボの服を着ていたりすると、めっちゃバカにされたんですよ。で、あるとき知り合って、同い年だったからすぐに仲良くなって、大阪や神戸で一緒にスケボーしていましたね。遊びで自分たちのクルーに名前をつけたり。そこからお互いに音楽をやるようになって、HUSH PLANTというチームを組んだりもしました。

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