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『ガイアの夜明け』不良債権を大絶賛!? リゾートマンション特集に不動産関係者から異論の声

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『ガイアの夜明け』公式サイトより

 安いものには必ずワケがあるわけで……。

 新型コロナウイルス感染拡大により、住宅に関する意識も大きく変化。リモートワークが一気に進んだことにより、郊外の住宅物件への問い合わせが急増し、実際に移住する人が現れ始めているという。人気ビジネス番組『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)は、17日の放送で「移住」を特集テーマにピックアップ。番組を見たデパート店員のYさん(40代女性)はこう語る。

「ウチの今の家賃が約10万円なので、数十万円で買えるリゾートマンションが紹介されていて、『買っちゃおうか』と夫と盛り上がりました。バブル期にできたので設備も豪華で、温泉が付いているみたいで、『いいなぁ~』と思って見ていました」(Yさん)

 番組で紹介されたのは越後湯沢のリゾートマンション。新潟県湯沢町にはバブル時代にリゾートマンションが乱立し、一時は「東京都湯沢町」と揶揄されるほどだったが、バブル崩壊で不動産価格は暴落し、今や数十万円で手に入る物件もある。番組では実際に物件を買った人も紹介されたが、不動産ライターは「とんでもない地雷物件。絶対に買ってはダメ」と、強い口調で警告する。

「私も番組を見ましたが、あまりにもメリットばかり強調し、デメリットを一切説明しないのは酷いと思います。番組で紹介された物件がどうかはわかりませんが、激安で売られているリゾートマンション物件は、管理費や修繕積立金を払っていない例が非常に多い。物件を買った人は、滞納額を払う必要があります。これが物件価格を超えてしまうこともザラで、滞納額が数百万円に上ることもあります」(不動産ライター)

 部屋そのものはタダ同然でも、住む権利を得るには莫大な費用がかかるということ。それをクリアしても、まだまだお金はかかる。

「バブル期に建ったリゾートマンションは、設備が豪華な分、管理費が高い。湯沢町なら車も必須ですから、駐車場代も発生しますし、修繕積立金も合わせれば、確実に月5~6万円はランニングコストがかかります」(同上)

 これではローンを組んでいるのと状況はさして変わらない。ところが問題は金だけではない。

「激安物件は長年使用されていなかった部屋がほとんど。部屋というものは使わないほうが傷むので、築年数以上に劣化しています。温泉やジムなどの共用施設についても、メンテナンスが行き届いておらず、潰れかけたホテルのようになってしまっている物件もある。バブル期に建てられたということは、そろそろ大規模修繕工事の時期ですが、修繕積立金が未納の住民だらけで、修繕ができないケースも実際に発生しています」(同上)

 それでも一度買ってしまえば、誰かが買ってくれない限り、その部屋はアナタのもの。永遠にランニングコストはかかる。いざ買う段階になれば、不動産屋から諸々のデメリットについて説明があるだろうが、それでもわからない地元の実態について、湯沢町出身のTさん(40代女性)が声をひそめる。

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