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『フリースタイルティーチャー』原田龍二、ディスられても火が点かぬ大人が確立した“裸族スタイル”ラップ

『フリースタイルティーチャー』原田龍二、ディスられても火が点かぬ大人が確立した裸族スタイルラップの画像1
『フリースタイルティーチャー』(テレビ朝日系)

 10月28日放送『フリースタイルティーチャー』(テレビ朝日系)で2nd season総当たり戦に備えての最終レッスンが行われた。前回の放送でレッスンが始まったばかりなのに、展開が早い!

恥じらい捨てて覚醒したゆいP、対抗馬になるか?

 ゆきぽよのティーチャーを務めるIDは3人のラッパーを呼び寄せ、「助っ人ティーチャー勝ち抜きバトル」をゆきぽよに課した。端的に言うと、3人のラッパーを相手にしたフリースタイル組手だ。

「フリースタイルは勝つという実績がないと、勝てるビジョンって沸かないと思うんですよ」(ID)

勝つイメージを体に覚えさせるための特訓のようだ。でも正直、まだゆきぽよはそのレベルに達していないと思うのだけれど……。案の定、初戦から5連敗を喫したゆきぽよは泣き出してしまう。

ID    「ちょっと休憩します?」
ゆきぽよ 「しない!」

 負けん気を見せたゆきぽよは、次第にらしさを発揮して覚醒した。

「私は簡単に股を開かない だから このガードもすぐにどかさない
 ナメんなよ ギャルの事 全員 股開くと思ってんだろ
 絶対開かねぇからな 特にハゲ 金なし ニートには絶対 開かねぇからな」

「色んな男を味見して 色んな男と出会って
 色んなご飯食べて 色んな景色を見たい」

 前回のレッスンでも「ギャルの匂いはココナッツ」というギャルならではのパンチラインを放っていたが、ラッパーとしての方向性は完全に定まっているようだ。個性はバッチリ、残る彼女の課題はライミングか?

 ティーチャー・崇勲に指導されるゆいP(おかずクラブ)はラップすることに対する“恥じらい”があり、その払拭が課題だった。そして、今回のレッスンでその目的は成し遂げられた模様。崇勲が呼び寄せた助っ人ティーチャー・押忍マンを相手に他のスチューデントとのバトルを想定した仮想バトルが行われ、そこでゆいPはえげつないディスを放っているのだ。例えば、VS 仮想ゆきぽよではこんな感じだ。

「そもそもあんた その引っ張りだこの仕事 
 ほんとに正確に ちゃんとしたルートで取ってきた仕事?
 モデル? ホテル? なんか似てる
 あんたさ 本当は どうやって仕事取ってきたか 言ってみなよ」

 リズムキープもかなり上達しているし、元々スジは良かったのだと思う。覚醒したゆいPはズバリ、アンサー型のラッパーだ。

「凄い酷い事言われて腹が立った時に、自分がどうなるかってのは見てみたい気がしますね」(ゆいP)

 芸人として言葉を組み立てる技術は持っているのだから、1度コツを掴んだら一気に伸びる。ゆきぽよも含め、女性陣はかなりラップが上達したようだ。期待は大きい。

“俺だけの裸族スタイル”を確立した個性派ラッパー・原田龍二

 ということは、残る心配は原田龍二&裂固ペアか……。今回、裂固は自らが相手になって原田とバトル練習を行っている。それにしても、50歳になった原田はそれだけでハンデを背負っている感がある。頭の回転や即興力はもちろんだが、いくら裂固にディスられても大人の態度で言い返そうとせず、攻め気に火が点かないのだ。

 しかし、実はこれが原田のスタイルだった。単なるディスり合いではなく、相手のディスを受け止め、それを自分の世界観として昇華させるという戦い方である。

裂固 「原田龍二さん もっと頑張れ その感じじゃ全然ダメ
    だから俺達がディスる それじゃ1000年早ぇ」

原田 「『1000年早ぇ』 うん そうか1000年ねぇ
    1000年前は何してたかって?
    そうだ みんな裸だった訳だ え? そんな訳ねぇか
    1000年じゃ まだ裸じゃねぇか
    でも 何を着てようが 何を身に着けてようが
    そんなの武器になんねぇ 俺は裸で勝負する そう
    元はと言えばみんな裸
    今 俺は俺だけの裸族のスタイルでやるぜ」

 柳に風というか、自分の道を行くというか。裂固は「ディスがいなされてる感覚があった」と言っていたが、これが原田による“俺だけの裸族のスタイル”である。温泉俳優兼、個性派ラッパーの誕生だ。

 そして、最後は大本命の品川祐(品川庄司)&サイプレス上野ペア。前回のレッスンで、サ上は「昔のギラギラしていた頃の品川祐を」とトンガッていた“かつての品川”復活をリクエストした。確かに、当時のパワーを取り戻せばラッパー・品川は百人力だ。それをさせるためにサ上は助っ人ティーチャーとしてDr.マキダシを呼び寄せ、品川に実戦練習を課した。

マキダシ 「ラッパーなら気にしないぜ 好感度 その程度なら通さんぞ
      その悪口で家族養うのも別に悪かねぇけど」

品川   「好感度低いとか高いとか まず 名前を売れよ
      感度がねぇ それからだ 好感度って話は」
      
 歯をひん剥いて成り上がろうとしていたかつての品川の片鱗は、確かに垣間見えた。スタイルとして、品川はどこかNAIKA MCに近い印象だ。成長したゆいPに期待は高まったものの、やはり品川が頭一つ抜けている。後は、ビートアプローチを身につければ盤石。番狂わせさえ起こらなければ、圧勝してしまうだろう。

 次回は早くもMCバトル総当たり戦がスタート。普段の練習風景をあまり見られなかったので、正直1st seasonよりも視聴者側の感情移入の度合いは低い。しかし、品川以外の3人の初期ステータスが低かったので、どれだけ成長して変貌したか? という観点での期待値は逆に大きいと思う。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2020/11/03 21:00
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