トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 沖縄電子少女彩インタビュー
サイゾー創刊編集長が作詞提供

沖縄電子少女彩が語る「アイドルとミュージシャン」の狭間と非常階段ら大物バンドとのコラボ

坂本龍一とBUCK-TICK

(写真/後藤秀二)

――話を戻して、17歳のときに初めてSPKを聴いて以降、ノイズ系のバンドなどを深掘りしたんですか?

彩 実はそれ以降、あえてあんまりノイズを聴いていないんですよ。T.Mikawaさんたちからも「自分の好きなように奏でるのが、たぶん彩ちゃんにはいいんじゃないかな」と言われて。だからノイズの勉強をしたというよりは衝動的というか、ほとんど直感でやっています。

――では、ノイズ以外の音楽にはどのように触れてきたんですか?

彩 確か中3か高1のときに、たまたま東北出身のユニット、姫神の「千年の祈り」という曲を聴いて、すごくいいと思ったんですよ。民謡風でちょっと郷愁もあって、そこから民族音楽にも興味を持つようになりました。あと、民族音楽に関しては坂本龍一さんの影響も大きくて。今年の4月にリリースした『NEO SAYA』という配信アルバムは、ジャケットも含めて坂本龍一さんの『NEO GEO』をリスペクトしているんですよ。

――『NEO SAYA』では沖縄民謡の「耳切坊主」をニューエイジ風にアレンジしていますが、『NEO GEO』のタイトルトラックである「NEO GEO」も、まさに「耳切坊主」を下敷きにした曲でした。

彩 そうなんです。沖縄では毎年夏になると『オキナワノコワイハナシ』(琉球放送)というホラー番組がテレビで放送されるんですけど、そのオープニングとエンディングで「耳切坊主」が流れるんですよ。だから私の中では「耳切坊主」=怖い歌というイメージがずっとあって。でも「NEO GEO」は、その「耳切坊主」にケチャ(インドネシア・バリ島の合唱舞踊芸能)とかがミックスされたりして、全然怖くない。同じ曲でもアレンジや解釈の仕方次第でまったく違って聞こえたのがすごく新鮮だったので、自分でもやってみようと。

――片や、同じく『NEO SAYA』収録の「リズム」という曲は、キャッチーなテクノポップに仕上がっていますね。

「リズム」MV

「リズム」は、アレンジのコジマミノリさんに「YMO風に」とお願いしました(笑)。あと、この曲はBUCK-TICKの「Baby, I want you.」という曲もちょっと意識していて。最近、BUCK-TICKをめちゃくちゃ聴いているんですけど、『黒の天使』に入っていた「黒い花」という曲にもその影響があるかもしれません。

「黒い花」MV

――アルバム『黒の天使』ではBUCK-TICKの「memento mori」もカバーしていますね。

彩 「memento mori」は、Tincy時代にRYUKYUDISKOの廣山さんがアレンジしてくださったテクノバージョンを、さらにアレンジを変えて再録したものなんです。ちなみに「memento mori」は琉球音階の曲で、YMOの「ABSOLUTE EGO DANCE」という沖縄音楽を取り入れた曲のパロディサウンドが挿入されているんですけど、その「ABSOLUTE EGO DANCE」を、RYUKYUDISKOがカバーしているんです。だからRYUKYUDISKOとYMOとBUCK-TICKが繋がっているんですよ。

12345
ページ上部へ戻る

配給映画