阪神タイガース入りの近大・佐藤輝明、ドラフト1位指名された瞬間”死んだ目”になった理由
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バリバリの地元っ子だけに、その恐ろしさも知っているということなのかもしれない。
26日に開催されたプロ野球ドラフト会議で、阪神タイガースが近畿大学の佐藤輝明をドラフト1位で指名した。佐藤は、関西学生野球リーグの本塁打記録を22年ぶりに塗り替えたスラッガー。4球団が佐藤を1位指名する中、見事に当たりクジを引き当てた矢野燿大監督だが、テレビ中継の様子にネットはざわめいた。阪神が当たりクジを引いても、佐藤は顔色を一切変えず、表情は固いまま。その表情に「阪神は嫌なのか?」という声が一斉に上がったのだ。
「あの表情は、監督やコーチから『どのチームに決まっても、大喜びしたりガックリしたりするな』と、キツく指導されているからですよ。大喜びすれば、クジが外れたチームのファンはムッとしますし、ガックリした様子を見せれば、そのチームのファンからは永遠に『本当は○○に行きたかったんだろ』と言われますから。阪神ファンは不安でしょうが、佐藤は幼い頃から甲子園に通ったバリバリの阪神ファンです。
しかし、近年は志望球団さえ明かさない選手がほとんど。あからさまに行きたい球団を言えば、何かと禍根が生まれますし、希望通りに決まれば『出来レースだ』などと囁かれる。まして『○○だけは行きたくない』などと言えば、完全にヒールとしてプロ野球人生を歩むことになりますからね」(週刊誌のプロ野球担当記者)
チームと選手が相思相愛だったとしても、“横槍”を入れる人間は必ずいるということ。クジが外れたチームや、意中でなかったチームにも“忖度”しなくてはいけないとは野球選手も大変だが、過去のデータを紐解くと、佐藤の固い表情の理由にも理解ができる。
「12球団屈指の人気を誇る阪神は、育成が下手なことでも12球団随一。とりわけ打者の育成は悲劇的に下手です。今年は大山悠輔が覚醒し、本塁打王を狙える位置にいますが、生え抜きの選手でシーズン30本以上本塁打を打ったのは、1985年の掛布(雅之/40本)と岡田(彰布/35本)が最後。平成には1人もいなかったということです。
特に左打者については、逆風になる浜風が不利だと言われますが(佐藤は左打ち)、金本(知憲)は2005年に40本打っていますし、2010年にはブラゼルが47本打っていますから、風のせいにするのはお門違い。伊藤(隼太/2011年のドラフト1位)や髙山(俊/2015年のドラフト1位)など、主軸になることが期待された左打者はことごとく伸び悩んでいますから、期待よりも不安のほうが大きい状況です」(熱心な阪神ファンのスポーツライター)
西宮市出身の佐藤は、阪神ファンのヤジの厳しさも熟知しているはず。高卒ならまだしも、大卒ということもあり結果がすぐに求められてしまう立場だ。あの固い表情はやっぱり不安の表れでもあったのかもしれない。
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