「女子メンタル」峯岸みなみの攻防と女性タレントたちの“物語” 松本人志「俺、絶対無理やわ」
#松本人志 #峯岸みなみ #ドキュメンタル #女子メンタル #まっちゃんねる
峯岸みなみ「今年一、緊張はしてます」
今回、開始直後から攻撃的な姿勢を示し多くの笑いどころを作ってきたのは金田朋子だった。本編の『ドキュメンタル』では、特殊な環境で意外な“強さ”を見せ、結果を残す芸人がいる。ザブングルの加藤歩やオードリーの春日俊彰、品川庄司の庄司智春などが挙げられるだろうか。いつものバラエティ番組では言動の”空回り”ぶりに焦点があたることも多い金田の奮闘には、そんな芸人たちの姿が重なる。
金田は最終盤でも超攻撃的な姿勢を緩めない。パンスト相撲をやろうと言い出すと、これまでパンストを被ったどの芸人も見せたことがないような類のパンスト顔を見せる。それにウイカも追随する。パンストを被った顔で峯岸に迫る2人。峯岸は必死に笑いをこらえる。
さらに、仕掛けたのが朝日奈央だ。
朝日はこれまで、あまり見せ場という見せ場がなかった。序盤、得意の10円玉芸を見せた。中盤、仕込んだ衣装やカツラを身に着け、部屋の乾燥を気にする松本人志のモノマネを披露した。終盤、志村けんが着ていたような白鳥の衣装でバレエダンサーとして登場した。しかし、いずれも大きな笑いにはつながらなかった。
が、そんな彼女が最終盤、今回の「女子メンタル」で最大級の爆弾を投下する。部屋の奥から登場した彼女が身につけていたのは、毛量の多い角刈りのヅラと、漫画『ゴリラーマン』のように顔の下半分が長いお面。小首を傾げながら周囲を見回す朝日は、バレエダンサーの衣装も着たままだ。そのキメラのような組み合わせに笑ってしまう。
朝日が峯岸を攻める。せんとくんのゆきぽよ、パンストを被った金田とウイカも引き続き峯岸に迫る。波状攻撃をたえる峯岸。
さらにゴリラーマン朝日は、「ごめんなさい!」と土下座しながら上目遣いで峯岸を見上げる。アイドリング!!!出身で、師匠・バカリズムに鍛えられバラエティのイロハを学んだ彼女。しかし、グループ脱退後はその技術をうまく仕事につなげられない時期がつづいた彼女。そしてようやく、“NG無し”で日の目を浴び始めた彼女。そんな朝日のストーリーが、仕込んだ笑いがうまくハマらない状況が続いた末に、最後に大きな爆発を見せる姿に重なる。
そして、終了を告げるブザーが鳴る。
「最後、どんなスポーツよりも『頑張れー』言うた」
フットボールアワー・後藤が最後の攻防を振り返る。同感だ。
松本らの協議の結果、今回の優勝は、終始アグレッシブに攻撃を続け、最後の攻撃にも耐え抜いた峯岸みなみ。優勝者のジャケットを羽織り、両手を突き上げる。その口からは、「うれしい」と小さくひと言。あまり大げさではないその喜びが、むしろリアルだ。
「今年イチ、緊張はしてます」
今回の企画の事前インタビューで、彼女はそう意気込みを語っていた。AKB48の1期生として黎明期からグループを支えた彼女。指原莉乃らとともに「バラエティ担当」とも呼ばれ活躍してきたが、恋愛スキャンダルとともにその姿をテレビで見ることは少なくなっていた。そんな彼女が今回改めてバラエティ番組への対応力を見せつけ、「バラエティ女王」に輝いた。振り返ってみると、今回の出演者の中でも彼女はこの企画への意気込みが少し違ったように見える。
「ドキュメンタル」が「女子メンタル」になり、タイトルからはドキュメンタリーの要素が分かりにくくなっていた今回の企画。しかし、女性タレントたちの攻防からは、本編と同様に彼女たちの戦略や本質、物語が透かし見えた。そして何より、すごく笑った。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事