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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > 菅首相NHK“事実上国営放送化”でメディア掌握か

菅首相のNHK“事実上国営放送化”でメディア掌握を完成か?

日米メディアと政権の癒着

 ポストは、菅をトップとする内閣官房が、テレビのワイドショーや夜のニュース番組のコメンテーターたちが、どのようなことをしゃべったのかを記録した文書を入手したと報じている。

 菅が官房長官のときで、今年1月までの10か月間、255枚にもなる膨大なものである。

 菅は以前、文藝春秋から出した『政治家の覚悟』という本の中で、「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」と書いて、公文書管理の重要性を認めていたのに、改訂版では、そこの部分を削除していたことがわかり、批判を浴びている。

 菅という男はタイトルと違って、「覚悟のない政治家」である。

 安倍と同じで、後で問題になりそうな文書や記録は、簡単に破棄するのに、テレビのコメンテーターたちの発言は逐一チェックして、問題発言があれば容赦なくテレビ局へ怒鳴り込もうというのだから、やり方が陰険を通り越して、汚過ぎる。

 発言をチエックされている数が多いのは、『NEWS23』(TBS)の元朝日新聞の星浩と『報道ステーション』(テレビ朝日)の元共同通信の後藤謙次だという。

 この文書は、都内に住む男性が情報公開請求で手に入れたものだというが、すんなり出したのは、「文書の存在を示すこと自体が、メディアに対する牽制になっているのではないか」(政治アナリストの伊藤惇夫)。私もそう思う。

 ポストがいうように、「権力を監視するはずのメディアが、権力によって監視されるという異様な時代がやってきた」のである。

 メディアが権力監視義務を放棄し、権力のポチ化していったため、味をしめた安倍や菅が、さらに従属させるべく、メディアへの監視を強めるという逆転現象が起きているのだ。

 しかし、この傾向はこの国だけではない。

 アメリカを代表するウォール・ストリート・ジャーナルが、トランプ支持が行き過ぎると、社内の記者たち280人が連名で「社説やオピニオン欄に誤報が多い」という抗議文を出したと、文春が報じている。

 ここを所有しているのはメディア王として知られるマードックだが、彼は前回の大統領選でトランプのアドバイザーを務めていて、報道方針に対立する記者たちを相次いで解雇しているという。

 日本のメディアにも政権ベッタリの社長が多いが、そこの記者たちが反旗を翻したという話は聞かない。テレ朝の人間の中に、勇気のあるやつはいないのか。いないだろうな。

 さて、共同通信にいた柿崎明二論説副委員長が、菅の補佐官に就任したことで、社内でも批判の声が上がっている。水谷亨社長が、加盟各社を前に、こういったと文春が報じている。

「非常に残念です。こうしたことを阻止していくのが我々の役目だと思う。きっちり記者教育をしていく。どれだけ政治家に食い込んでも、権力側にはいかないのがジャーナリストです」

 はからずも、記者教育ができていなかったことを認めてしまった。

 この国のジャーナリズムは瀕死状態といってもいい。

 さて、ヨーロッパでコロナの感染者が再び猛烈に増えている。フランスでは9都市圏で夜間の外出が禁じられ、ロンドンでは屋内で会う相手が家族に制限され、ベルギーでは4週間にわたって飲食店の営業停止が決められた。

 これから冬に向かう日本では、インフルエンザとコロナのツインデミックが起きると、ワイドショーなどでは騒いでいる。

 だが新潮は、感染者数に注目すれば、それほど心配することはないという。例えば、10月17日、フランスでは1日の感染者が3万2427人にもなったが、その日の死亡者は89人。4月3日に5233人が感染したときの死亡者は1120人だったのに比べれば、致死率は減少しているというのである。

 何人かの医者たちが、これについて意見を述べているが、共通しているのは「集団免疫」という見方だ。

 それに、コロナウイルスは、宿主である人間を殺してしまえば自分も死ぬので、共存するためには致死率を下げるしかない、変異と共にウイスルは弱毒化するなど、高齢者や疾患を持った者以外はさほど恐れることはないという意見が多い。

 また、手洗いやうがい、三密を避けるということがかなり徹底されてきたためか、10月5日から11日までの1週間で、全国で報告されたインフルエンザ感染者数は17人。東京では8月末から10月11日まででインフルエンザの感染者は1人しかいないそうだ。

 さらに、厚労省の人口動態統計の速報値では、今年5月の全国の死亡者数は昨年同月より3878人少なくなっている。6月、7月も同様で、1月から7月までの死亡者は昨年より1万7998人少ない79万5807人であった。

 こうしたことから、「マスクを着けて手を洗えば、インフルエンザも寄りつかない。何を恐れる必要があろうか」と新潮は結ぶ。

 私はここまで楽観的にはなれないから、昨日、医者に行ってインフルエンザの予防注射を打ってもらった。高齢で疾患があり、さらに無料というのが動機としては大きいが、この冬だけは、インフルエンザに罹りたくないという思いが強い。

 今冬ほど、春が待たれる年はないだろう。早くコロナワクチンができてほしいが、まだ、見通しは立たないようだ。

 10月22日も悲報が報じられた。「南米ブラジルの国家衛生監督庁(ANVISA)は21日、英オックスフォード大と英製薬大手アストラゼネカの新型コロナワクチンの治験参加者が死亡したと明らかにした」(朝日新聞DIGITAL 10月22日 11時07分)

 死因は新型コロナの合併症で、接種したのはワクチンではなく偽薬だったのではないかといわれているそうだが、道遠しという感はぬぐえない。

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