杉田水脈も真っ青な陰謀論者議員が米で爆誕か?
#政治 #選挙 #アメリカ #トランプ大統領
●過激な言動でも、グリーン氏の当選が確実視される背景
ここまで過激な発言を繰り返し、物議を醸せば、いくら共和党の公認候補でも、来月11月3日の選挙では泡沫候補並みの大敗を喫するだろうと思いきや、特殊な選挙区事情とグリーン候補にとっては“僥倖”としか思えない出来事が、彼女を確実に下院議員として21年1月に開会する新議会に送り込もうとしている。
グリーンが出馬するジョージア州の第14選挙区は、10年の国勢調査に基づき、同州に新たに下院選挙区が加えられた時に誕生した。12年の新選挙区誕生から共和党のトム・グレーブスが4期連続で当選を果たしてきたが今回、グレーブスは再選出馬を辞退。10月4日には議員も辞職した。
対する民主党は過去4回行われた下院選で、候補者を立てたのは2回だけである。今回の選挙ではケビン・オースダルが党の公認候補となっていたが、先月9月11日、「家族と個人的理由」から突如、選挙戦からの辞退を表明した。
選挙区の人種構成もグリーンに追い風となっている。約71万(2016年当時)の同選挙区の人口の約85%が白人だ。16年の大統領選ではトランプ大統領が同選挙区で過半数以上の票を獲得している。
黒人男性のジョージ・フロイド氏が白人の警察官に首を圧迫され死亡した事件を受け、全米にBlack Lives Matter(ブラック・ライブス・マター)の動きが広がり、やがて、奴隷制を支持した南部連合の指導者たちの銅像の撤去へと繋がった。グリーンの選挙区内であるローマ市の墓地に建てられている、白人至上主義団体クー・クラックス・クランの創始者として知られるネイサン・ベッドフォード・フォレスト南軍中将の銅像の撤去も取りざたされたが、地元住民が6000人以上の署名を集め、銅像の存続を訴えたという。
対立候補の選挙戦辞退、白人が圧倒的に多く共和党の強い地盤という好条件に、下院議員グリーンの誕生を遮るものはない。トランプが大統領選に敗れても、グリーンは確実にワシントンに行く。ジョージア州は名作『風と共に去りぬ』の舞台としても有名だが、白人至上主義の気風はまだ完全には去っていないようだ。
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