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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 常識を覆した石橋貴明“ほぼテレビ”動画の異常性
放送作家が人気動画を分析「YouTubeには手を出すな」5

「テレビノリはYouTubeで通用しない」そんな常識を覆した石橋貴明の“ほぼテレビ”動画の異常性

「テレビノリはYouTubeで通用しない」そんな常識を覆した石橋貴明のほぼテレビ動画の異常性の画像1
YouTube『貴ちゃんねるず』より。

 10月22日木曜日21時~、ある生配信がYouTubeを席巻しました。『石橋貴明50代最後の誕生祭 生でダラダラいかせて!! 生配信SP』。このタイトルが懐かしいと感じる人はまさにとんねるず世代、歳がバレます(笑)

 その名の通り59歳になったとんねるず・石橋貴明さんの誕生日を祝う生配信なんですが、ご覧になった方は驚いたんじゃないでしょうか。巨大な液晶ビジョンを背負った会場に、数多くのタカさんファミリー芸人が集結。それどころか、清原和博さん、Gacktさん、おぎやはぎ矢作さんまでも登場し、タカさんがやりたい放題暴れまわるどんちゃん騒ぎ。

 その絵面はもはや、テレビそのもの……いや、もっと言うならかつて同じ木曜21時に放送されていた『みなさんのおかげでした』(フジテレビ)を彷彿とさせるものだったのです。

 この生配信は、反響という意味でも興味深い数字を残しました。視聴者の数は、同時接続で10万人をゆうに突破。あの渡辺直美さんが自粛期間真っ最中に行った生配信が同接約9万人だったことを考えれば、ものすごい結果です。また、アーカイブの再生回数は、2日後の24日現在で早くも213万回を記録しています。

 『貴ちゃんねるず』はこれまでのYouTuberや芸能人YouTubeとは異質な個性があります。

 単刀直入に言えば、YouTubeにテレビを持ち込んで成功した唯一のチャンネル。そう言っても過言ではありません。僕はタカさんがYouTubeを「テレビ化」させるきっかけになると思っています。

 それは今回の生配信を見ても明らかです。たとえば、タカさんが冒頭で披露したボケ。「さぁ一旦コマーシャルで~す!」 。僕は衝撃を受けました。フレーズの圧倒的な古さに震えました。現在のテレビでは、CMのことを「コマーシャル」と呼ぶ人はほぼいません。完全に昭和のテレビをオマージュしています。これ、YouTube世代にはまったく共感できません。そもそもテレビをあまり見てないこの世代には「一旦広告で~す!」の方が通じるかもしれません。YouTubeの動画の間に入るのはCMではなく、「広告」と呼んでますから。

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