結局出てくるのは小物ばかり…日テレが多用する「ゲストクイズ」の鬱陶しさ
#テレビ #日本テレビ #視聴率
これは企業努力と呼ぶべきなのか、はたまた小賢しい数字稼ぎと呼ぶべきなのか……。
日本テレビが視聴者をテレビから離さない新たなテクニックを、ここのところ多用している。アイデアの元になったのは、所ジョージの長寿番組『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』(日本テレビ系)だ。同番組では、番組冒頭で「スペシャルゲストクイズ」が行われ、街の人の答える印象からゲストを当てるのが恒例だが、それを一捻りしたやり方が色々な番組で使われているのだ。
「まずひとつは『幸せ!ボンビーガール』です。こちらでは冒頭で“スペシャルボンビーゲスト”と題し、顔を隠し、声も変えた形で芸能人のプライベートに密着。視聴者の興味を引っ張って、ゲストが登場するまで10分以上費やしています。もうひとつは『人生が変わる1分間の深イイ話』。こちらも“豪邸潜入”や“謎のプライベートに密着”といった煽りで芸能人に密着し、ゲストの顔を隠したり、画像をモザイク処理したりしながら時間を稼ぐ手法がすっかり恒例になっています。
どちらも散々視聴者の気を揉ませた挙げ句、思わず『誰だよ』とツッコみたくなるような小物のゲストが出てくることも多く、これが視聴者に好評だとは思えませんが、とにかくチャンネルを変えさせない方法としては有効なんでしょうね」(テレビ情報誌記者)
顔を伏せたタレントが出てくれば、「これは誰だろう?」と気になるのは人間の性。イライラしようが、チャンネルを変えず誰が出てくるのかを最後まで確認してしまった時点で“負け”だ。しかし、0.1ポイントの視聴率の上下に一喜一憂するテレビ界では、これまでもさまざまな“視聴率獲得ワザ”が生み出されてきた。
「今ではすっかりおなじみになったのが、00分より少し前に番組を始める『フライングスタート』です。他局の人気番組が始まる前に、何とか視聴者を獲得してしまおうと、7時58分や6時55分から番組を始めるのがそれ。テレビ朝日などは最近、19時台の番組を18時45分から始めています。夕方のニュースはフライングスタートの典型で、日本テレビが15時50分から始めれば、TBSは15時49分から、そしてフジテレビは15時45分から始めています。
このほか、CMのタイミングで視聴者が離れないように、山場でCMを挟んだり(『CMまたぎ』)、番組冒頭で、確実に数字が稼げる子どもや犬の映像を流したり、番組の本筋とは無関係の“衝撃映像”を5~6分紹介してから番組に入ったりと、作る側はもう必死ですよ。最近、大盛りメニュー挑戦モノの番組がやたら多いのも、食べきるまでチャンネルを変える手が止まるんじゃないかという思惑があってのことです」(キー局関係者)
今や分単位、秒単位で視聴率が出る時代。これらのテクニックも、チャンネルを変えさせない涙ぐましい企業努力と認めるべきなのかもしれない。
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