菅内閣が目指す「恐怖政治」「警察国家」とフェイク情報を流す“トンデモ”ジャーナリストの存在
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菅の周りにへばり付くフェイクジャーナリストたち
こうした警察国家を目論む輩の下に、テレビに出てフェイク情報を垂れ流す“トンデモ”ジャーナリストたちが、菅の周りにへばり付いているのである。
典型はフジテレビの平井文夫上席解説委員なる人物だ。フジの『バイキングMORE』に出て、「この(学術会議の)人たち、6年ここで働いたら、そのあと(日本)学士院ってところに行って、年間250万円年金もらえるんですよ、死ぬまで。みなさんの税金から、だいたい。そういうルールになってる」と発言したのだ。
だが、この平井のいっていることはほとんどがウソだったのである。学術会議の会員全てが日本学士院の会員になれるわけではなく、現在、130人のうち学術会議出身者は30数人だそうだ。
この悪質なフェイクを、フジの上席解説委員がテレビという公器を使って垂れ流したのである。フジは即刻この人間を首にするべきだ。
張本人である菅首相は文春によれば、10月26日から始まる臨時国会で追及されるのを恐れ、帝国ホテルの部屋に秘書官たちと籠って、答弁のお勉強をしているそうだ。
今回の人事介入には、各方面から批判があるが、どれも私にはピンと来なかった。学問の自由がそれほど大事なら、国を訴えて、法廷で堂々と違憲性を争えばいい。
その中では、先週のサンデー毎日の「これはレッドパージの再来だ」という保阪正康の見方が一番腑に落ちた。
朝鮮戦争に前後して、ときの最高権力者であったマッカーサーが、共産党員とその同調者を公職から追い払えという指令を出した。様々な職から追われた者は1万人以上にも及び、その中には、共産党員でない者も多く含まれていた。
保阪は、今回を菅の「アカデミックパージ」第1波として、公然と「反政府的人物」をレッドに見立てて、第2、第3があると見る。政府が気に入らない人物を追放する時には一定の法則があるという。ターゲットを決めて、その人物を追放するように扇動する学者、研究者がいる。それに呼応する右翼勢力が加わり、議会の国家主義的議員が口汚く罵り出す。
保阪は、「今、この国の政治状況はそういう段階だとの自覚が必要なのである」と結んでいる。
日本学術会議の6人拒否問題に、説得力のある説明をできず、菅義偉は外遊に逃げてしまった。こういうところも安倍にそっくりである。
「サンデー毎日」(毎日新聞出版)で田原総一郎が、この問題についてこう語っている。
「僕の想像では、この人事は安倍氏が決めたのではないか。自分が日米同盟維持のために命がけで取り組んだ秘密保護法、安保法、共謀罪にことごとく反対されたからだ。
菅氏は安倍氏が決めたことをキャンセルできなかった。こんな大問題になるとは思わなかった。安倍氏も読みが悪かった」
菅は安倍の傀儡であることが、ここでも証明された。
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