映画『鬼滅の刃』に「グロすぎる」「子どもが泣き出す」のクレームも…劇場版第2弾制作に課題か
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10月16日から公開中の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が破竹の勢いを見せている。公開からわずか3日ですでに興行収入46億円を突破するという試算も出ており、2016年に大ヒットした映画『君の名は。』(興行収入250.3億円)にも届くのではないかと期待の声が上がっている。
妹を鬼にされた主人公・竈門炭治郎が、妹を人間に戻すため刀一本で鬼に立ち向かっていく『鬼滅の刃』。家族愛・師弟愛がふんだんに描かれた本作を観た人々は「泣いた」「感動した」「これまで観たアニメ映画でナンバーワン」と絶賛のコメントをSNSに投稿しているが、一方で「同じ劇場にいた子どもが泣き出した」「思いのほかグロかった」という声もチラホラ。映画ライターはこう語る。
「この作品がヒットした要因は、ファミリー層を掴めたからというのが大きい。劇場でも家族づれの客をよく見ました。しかし、映画の内容はショッキングな展開になっていますし、知らずに観た子どもが泣き出すのも無理はない。実はこの映画『PG12』マークがついているので、<親または保護者の助言があれば鑑賞できる作品>だと映倫(映倫管理委員会)は判断している。PG12だと『少し刺激的ですよ』くらいのニュアンスなんですが、確かに油断しているとビックリするシーンはありますから、小さいお子さんには最初に説明しておいたほうがいいかもしれませんね(苦笑)。テレビをはじめ大手メディアがあまりにも『ファミリー向け作品』かのように報じているので、そこは少し気になります」
原作は吾峠呼世晴が「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載していたマンガだ。19年にアニメ化(「竈門炭治郎 立志編」)した際にも、グロテスクな容貌の敵(鬼)が登場したが、映画ではそうした描写が一層パワーアップしている。さらにそれだけでなく、物語自体がショッキングな結末を迎えるため、原作ではなくアニメだけを追っていたファンには衝撃も大きい様子。
また、原作では物語が佳境に差し掛かるほど人体欠損シーンも増えていく。炭治郎をはじめ主要キャラクターたちは『ドラゴンボール』や『ワンピース』の主人公のような“特殊な体”ではなく、“生身の人間”ゆえに血が飛び交う描写も多い。
「今回の特大ヒットを受けて、配給の東宝や製作の集英社・アニプレックスはなんとしても劇場版第2弾を製作したいと考えるでしょう。しかし、このまま原作を忠実に映像化していくと、ファミリー層が離れていく恐れがある。なんたって原作は今回映画化した『無限列車編』以降、グロ描写が増えていきますからね(苦笑)。そのあたりを今後どう調整していくのか、非常に興味深いです。客離れを恐れず原作マンガ通りに進めていくのか、それとも『ワンピース』などのように映画オリジナルのエピソードを新たに作るのか……。ちなみに原作はすでに完結済みなので、大幅な設定改変などは不可能です」(前出・映画ライター)
さらにこの映画ライターは「個人的には原作の最終章『無限城での決戦編』を映画化したらすごいことになると思う」と期待を寄せているが、最終章はグロ描写のオンパレードで、子どもが見るのにはかなりハードルが高そうだ。
せっかく掴んだファミリー層のファンを逃さないために、どう工夫していくのか。今後の製作サイドの試行錯誤に注目していきたい。
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