“非お笑い第七世代”救済番組が爆誕した!? 『千鳥のクセがスゴいネタGP』の可能性
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ここ最近、お笑い界がより一層活況を呈している。そのきっかけになったのは、主に2010年以降にデビューした若手芸人たちを指す「お笑い第七世代」の台頭だ。霜降り明星、EXIT、四千頭身などの若手たちがメディアを席巻、テレビ出演だけでなく、お笑いムック本なども続々と刊行され、ちょっとしたバブルだ。
「“お笑い第七世代”という言葉は、霜降り明星のせいやがラジオで銘打ったことをきっかけに広がった言葉で、嫌う人もまあまあいるんですが(苦笑)。でも、この言葉によって若手が勢いづいている側面は多分にあると思います。さらに、コロナ禍の影響で芸人たちがYouTubeに一斉進出したことも重なって、第七世代以外の芸人も若年層に訴求できるようになってきたと感じます。一方で、テレビなどの大手メディアの出演オファーは、やはり第七世代に集中している印象です。正直、目に見えてオファーが減っているベテラン芸人も結構いるんです」(芸能事務所関係者)
第七世代が活躍の場を広げるかたわらで、芸能界の椅子取りゲームからあぶれる芸人が出てくるのは仕方のないこと。しかし、そんな“非お笑い第七世代”を救済するかもしれない番組が10月からスタートした。
それが『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)だ。特番を経てレギュラー放送に昇格した同番組は、「普段披露しているネタとは一味違う『クセがスゴいネタ』を披露する」というコンセプト。第七世代も出演しているが、意外なベテラン勢も顔を揃え、それが大ウケしている。
「第七世代からベテラン勢、YouTuberや女優、ジャニーズのアイドルまでもがネタに挑戦する、ごった煮な番組ですが、このカオス感がなかなか面白い。最近テレビで見なくなった、COWCOWやテツandトモ、コウメ太夫なども登場しました。また、現役でネタを披露しなくなったココリコ・遠藤章造も、狩野英孝と共に披露した『クセがスゴい香水』の歌ネタがSNSでかなりバズった。すっかりYouTubeが主戦場になっていたトータルテンボスの大村朋宏も、息子と一緒に出てきてこれも大ウケ。通常のネタ番組にはあまり呼ばれない面々の活躍が光ってます」(構成作家)
VTRで短いネタを披露し、スタジオにいる千鳥とゲストがそれを見てリアクションを取るというスタイルは、TBSで以前放送していた『あらびき団』に近しいものがあるが、『千鳥のクセがスゴいネタGP』のほうが今後一層ベテラン芸人たちの受け皿になりそうな気配がある。
「レギュラー放送のネタ番組だと『有吉の壁』(日本テレビ系)や『ネタパレ』(フジテレビ)が盛り上がってますが、やっぱりちょっとベテラン芸人は入りづらい雰囲気なんですよ。それに比べ『千鳥のクセがスゴいネタGP』は、面白いネタさえあれば若手でもベテランでもなんでもいいという間口の広さを感じます。ココリコ遠藤さんやトータルテンボス大村さんなどがウケたので、今後も『テレビでネタを見せたい』という中堅~大御所が登場するかも。こういう番組が特番ではなくレギュラー放送になったのは、お笑い業界的にはうれしい。ただ、フジテレビは数字が取れないとすぐ打ち切りにするので、そこだけが心配です」(前出・芸能事務所関係者)
このところ低調が続くフジテレビだが、勢いを取り戻す起爆剤となるだろうか。今後の展開に期待したいところだ。
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