菅総理に300票差でも…ナベツネほか日本の頭脳が岸田氏を担ぎ上げるまさかのワケ
#政治 #岸田文雄 #古賀誠 #開成高校
自民党の宏池会(岸田派)の名誉会長を務めていた古賀誠が退任した。今月5日、都内で同派の政治資金パーティーが盛大に行われたが、古賀の姿は無かった。
11日付配信の時事通信ニュースによると、岸田文雄はこれに先立つ先月9月24日、古賀に「距離を取りたい」と伝え、古賀もその場で名誉会長を退任する考えを示したという。
岸田が辛うじて2位に着け将来への芽を残したとはいえ、勝利した菅に300票近くの差をつけられ惨敗した先月の総裁選の結果は、同じ福岡出身ながら、古賀と犬猿の仲の麻生太郎副総理兼財務大臣率いる志公会(麻生派)からの支持を、最後まで得られなかったことも一因にある。岸田は麻生に支持を依頼したが、条件として突きつけられたのは古賀との絶縁だったというわけだ。
その岸田は今、同じ宏池会(岸田派)の流れをくむ麻生派、谷垣禎一元自民党総裁の旧谷垣グループと合流する「大宏池会」構想の実現に向け画策している。その条件を整えるための古賀との決別だったが、麻生派には菅首相自らが将来の宰相候補として育てようとする河野太郎行政改革担当相が控える。
たとえ、合流が実現しても岸田支持でまとめるのは難しい。しかも、麻生派は先の総裁選で派閥を挙げて、菅首相を支持した経緯があるだけに、それがたとえ将来であるにせよ、岸田支持に衣替えするのは余程の大義名分がいる。
同総裁選で自主投票とした旧谷垣グループにしても、菅首相を支援した議員もいるので一枚岩でまとまり、すぐに岸田支持とはいかない。加えて、岸田が頭を抱えるのが、古賀が物心両面で面倒を見てきた同派の九州勢の動向だ。岸田が無理に「大宏池会」構想を進めれば、古賀恩顧の九州勢の何人かが宏池会そのものから脱退する可能性も出てくる。
高い支持率に菅首相が来年9月の自民党総裁選で、無投票で再選される可能性すら囁かれる中、岸田は天下取りに必要な3条件のうち、天の時、地の利、人の和のうち、少なくとも、天の時、地の利をすでに現時点で欠いてしまっている。
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