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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > 菅政権の行政改革は“年金制度廃止”の布石!?
週刊誌スクープ大賞

ビジョンなき菅首相がすがる金融、経済、医療、外交の怪しい人脈

日本学術会議問題、フジ平井上席解説委員の“嘘”

 さて、日本学術会議の新会員候補6人の任命を菅が拒否したことが、大きな問題になっている。

 多くの学者、識者たちが反対の声を挙げているが、菅のやり方を支持するという声も結構大きいのである。

 全面に出ているのは、産経新聞、フジテレビ、それに週刊誌では新潮である。

 彼らの主張は、新潮によるとだいたいこうだ。

 学術会議は政府の方針と反対の提言を出す左派集団。新規の会員は別の会員に推挙される非民主的な組織。安倍政権のときから何らかの見直しが必要だと考えられていた。年間10億円といわれる予算は国費で賄われているのだから、政府が口を出すのは当たり前。学問の自由が侵されたのではなく、単に学術会議の自由が侵されただけ。

 さらに、フジテレビの平井文夫上席解説委員なる人物が、フジの『バイキングMORE』に出て、

「この(学術会議の)人たち、6年ここで働いたら、そのあと(日本)学士院ってところに行って、年間250万円年金もらえるんですよ、死ぬまで。みなさんの税金から、だいたい。そういうルールになってる」

 と発言した。

 私も、フジの『とくダネ!』を見ていて、平井が同じことをいうのを聞いた。

 自信ありげに得々と語るこの男の言葉が真っ赤なウソだとは、無知な私は気が付かなかったが、学術会議への嫌悪感と、菅に対する忠誠心は痛いほど伝わってきた。

 だが、この平井のいっていることは全てウソだったのである。学術会議の会員全てが日本学士院の会員になれるわけではなく、現在、130人のうち学術会議出身者は30数人だそうだ。

 この悪質なフェイクを、フジの上席解説委員という肩書の男が、テレビという公器を使って垂れ流したのである。

 フジテレビの恥である。即刻首にすべきだが、今のフジにそんな良心はない。

 私は正直、学術会議という組織にまったく関心はない。この任命拒否が学問の自由を侵すものだとは思うが、ならば拒否された学者たちがいっているように、菅と国を訴える裁判を起こせばいい。

 こうした問題は、裁判所で、堂々をいい分を述べ、それをメディアが逐一、報じればいい。

 問題は、菅の問答無用というやり方にある。田舎出の教養のない男が、花の都で猿芝居の図である。

 一部報道では、菅は、あろうことか、全員の名簿は見ていないといい出しているのである。

「菅首相は9日の朝日新聞などのインタビューで、6人を除外した理由について『総合的・俯瞰的な活動、すなわち広い視野に立ってバランスの取れた行動をすること、国民に理解される存在であるべきことなどを念頭に判断している』『推薦された方々がそのまま任命されてきた前例を踏襲していいのか考えてきた』と説明。自らの判断であることを強調した。

 その一方で、除外された6人を含む105人全員分の推薦者名簿は『見ていない』と発言。9月28日に決裁する直前に、6人が除外された後の99人分の名簿を見ただけだと説明した」(朝日新聞DIGITAL10月10日 21時30分)

 菅はもうすぐ72歳になるから、認知症が始まっていてもおかしくない年である。

 そうだとしたら、即刻辞任すべきだ。

 もし彼が正気で、こんないい加減なやり方で、物事を自分の思い通りにできると考えているのなら、度し難い人間である。

 菅は、しょせん脇役で生涯を終える運命を持った人間だったのだ。それが安倍の突然の辞任で、森喜朗元首相を同じように、派閥のボスたちの談合で、自分たちに都合のいい人間として、菅が祭り上げられたのである。

 条件は、派閥のボスたちの考えを優先すること。彼らが持っている利権には手を突っ込まないことを約束させられたのではないか。

 そうした縛りの外で、菅ができることは限られている。それが、安倍より激しいメディアの分断と、左派学者たちへの介入だったのではないか。

 だが、菅の予想を超えて批判は高まっている。政権のポチメディアが、いくらフェイクニュースを流そうと、「なぜ6人の任命を拒否したのか」を、「総合的俯瞰的」などという腑抜けた言葉ではなく、自分の言葉で堂々と説明できなければ、菅の威信は地に堕ちる。

 元々地に堕ちていたのだから、地下に潜るか。

 就任早々、自分の知らない世界に手を突っ込んでしまった菅は、携帯電話料金ゼロ円、不妊治療全額保険適用でも発表しない限り、早くも政権末期を迎えるしかない。

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