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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 迷走する手越祐也が目指すべきはホスト化?
放送作家が人気動画を分析「YouTubeには手を出すな」3

迷走する手越祐也が目指すべきはあの“帝王”のチャンネル YouTubeが再生数激減…暴露本でファン離れ…

YouTube「手越祐也チャンネル」より

 手越祐也さんのYouTubeにはガッカリしている。

 そんなことを言うとファンの方々から厳しいお叱りを受けてしまいそうだが、あえて言わせてもらった。僕は手越さんこそYouTubeを新しい手法で使いこなす、『YouTubeの申し子』になるのではないかと思っていた。ファンでもない40歳のおじさん放送作家の僕が、「これは見なければ!」と強烈に期待していたのだ。しかし、今の手越祐也チャンネルは、迷走しているように見える。

 僕が手越さんに期待していたのは、芸能人生の第2章のすべてを刻むドキュメントチャンネルだった。ジャニーズという日本一の芸能事務所を飛び出し、あらゆる縛りから解放された手越祐也が、本当にやりたいことを仲間を巻き込みながら仕掛けていき、成功も失敗も裏側のすべてをさらけ出していく……『劇場型の芸能人生』。日本の芸能界に革命を起こすようなチャンネルになって欲しいと思っていた。

 実際、その兆候はあった。手越祐也チャンネルは自らの独立記者会見からスタート。これまでの芸能界なら、記者会見はテレビで行うのが当たり前だったが、手越さんは自分のメディアに主権がある形で行った。動画はあっという間に1000万再生を突破し、これ以上ない最高のスタートを切る。

 その後も、音楽活動のパートナーを募集する新プロジェクトを打ち出したり、暴露本発売の記者会見を行ったりと、元ジャニーズとは思えない破天荒な動画を次々と仕掛けてきた。暴露本の発売によってファンが離れたとも言われているが、覚悟の上だろう。それでも自分の信念のもとにチャレンジする。現在進行形のドキュメント色が強調されていて、常にチェックしておかなければならないドキドキ感があった。

 僕がこの路線に大賛成だったのは、手越さんの言葉が強いからだ。

 いつでも信じられないほどポジティブで、自信家。この手の有名人は誤解されがちで、一昔前だと嫌われる傾向にあったと思うが、昨今は逆になった。激動の時代、誰もが指針を探してさまよう中、「我こそが指針」と言い切れる人間は強い。コロナ禍でその傾向はより強まった。

 だが、潮目が変わったのは17本目から3部作で展開された案件動画だ。無人島でサバイバルをするという、見慣れたバラエティ企画。しかし、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)に出演していた手越さんの場合、どうしてもテレビと比較して見てしまう。『イッテQ』は日本最高峰のテレビマンたちがおもしろく仕上げてくれたが、YouTubeではそうもいかない。その後も、ドッキリなどのテレビ的な動画を次々と公開したが、再生数は激減した。

 ハッキリ言おう。テレビの真似事を手越祐也に求めてはいないのだ。(個人的にはスカイピースとのコラボ動画のようなYouTuber企画も違うと思う…再生数は稼げるかもしれないが) 僕はモヤモヤした気持ちでチェックしていたが、YouTuberのヒカルがコラボ動画で言った言葉でスッキリ。「何がやりたいかわからない」……本当にそう思う。

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