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日刊サイゾー トップ > 社会 > 政治・経済  > 菅内閣、学術会議任命拒否に説明責任果たさず

菅義偉内閣、日本学術会議任命拒否にダンマリ 情報公開制度と公文書問題でも改革する意思なし!

情報公開に関して数々の問題が浮上した安倍政権

 国会審議で国有地の売却等に係る交渉記録の開示要請に対し、財務省は、「面会等の記録は、財務省の行政文書管理規則に基づき保存期間1年未満となっており、16年6月の売買契約締結で事案の終了したことで廃棄した」と答弁した。

 さらに、安倍晋三前首相の夫人付の職員が、「財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ました」などの内容を記載したファックスを森友学園側に送信していたことが明らかとなった。これに対して政府は、「職員が、職務上作成したものではなく、また、組織的に用いるものとして保有していたものでもないことから行政文書に該当しない」する答弁書を閣議決定した。

 17年5月には、国家戦略特別区域での獣医学部新設で、安倍前首相の友人が理事長を務める加計学園への認可について、内閣府から文部科学省が「官邸の最高レベルが言っている」、「総理の御意向である」などと言われ、早期の対応を求められた記録文書の存在が浮上した。

 文科省の調査では、当初、「文書は確認できなかった」としたが、その後の追跡調査で「同様の内容が記載された資料が職場内の共有のフォルダや個人のパソコンのフォルダに保存されている」ことが確認された。

 こうした情報の隠蔽や廃棄の背景には、2つの“ブラックボックス”が存在している。1つは、各省庁は規則や細則で「保存期間1年未満」というルールを作っていることで、このルールにより、本来は情報公開の対象となるべき公文書が廃棄され、記録にも残らないということが“罷り通っている”。今、1つは「職員が職務上作成したものであっても個人のメモなどは行政文書に当たらない」という点だ。

 南スーダンに派遣された自衛隊の「日報」も、森友学園に国有地を売却した際の交渉記録もこの“1年未満”という扱いとなっていた。

 その上、18年3月には森友学園問題で財務省が作成した土地取引に係る決裁文書が“改竄”されていたことが明らかになった。森友学園問題の追及を避けるため、15年2月から16年6月に財務省理財局と近畿財務局が作成した5件の決裁文書が改竄され、この改竄内容を反映するために、さらに9件の決裁文書も改竄されていた。

 そして、「桜を見る会」の問題が発生する。国会審議での招待者名簿等の情報開示に対して、政府は「内閣官房・内閣府の保存期間は1年未満と規定され、会の終了後、廃棄した」と答弁した。森友学園問題で財務省が行った答弁と同様の建て付けだ。

 しかしその後、バックアップデータが残っていたことが明らかとなったが、政府は、「バックアップデータは、一般職員が直接アクセスできないような形で置かれており、行政文書の定義上、行政文書には当たらない」との考えを示した。さらに、行政文書の廃棄の際には、内閣総理大臣の同意を得るとともに廃棄簿に記載する必要あるにもかかわらず、それらの手続きが行われずに廃棄されていたことが明らかになった。

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