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日刊サイゾー トップ  > ジムキャリーも登場 米人気番組が大統領選を早速ネタに
スタンダップコメディを通して見えてくるアメリカの社会【11】

ジョー・バイデンを演じる ジム・キャリーのハチャメチャさ!『サタデー・ナイト・ライブ』が“史上最低の討論会”を早速再現!

トランプもバイデンも“イジる”SNLの奥行き

 体や表情を自在に操るジム・キャリーのバイデンは、これまでほかのコメディアンが演じてきたそれとは違い独特のおかしみがある。

 そして実際のディベートのように両者横入りを続け噛み合わない舌戦が繰り広げられる中、ついに見兼ねたマーヤ・ルドルフ演じる民主党副大統領候補のカマラ・ハリスが乱入してふたりにキツい説教を施す場面も。それでも司会者の要請を無視し、話を遮断したがるトランプに対し、バイデンはおもむろにリモコンを取り出すと「一時停止」ボタンを押して強制口封じをして見せた。

 もちろん現実はコントのようにはいかないが、第二回討論会が開催されるのであれば、違いがルールに則った有意義なディベートが展開されることを願うばかりだ。

 放送開始以来、世相を反映し常に時事をリアルタイムで笑いに変えてきたSNL。番組制作の姿勢はまさにこの番組がひとつの「メディア」として機能していることを感じさせる。「リベラル」なスタンスを保ちながらも、トランプのみならずバイデンもジョークにするというあり方に、改めて46年目を迎えるSNLの奥行きを見た。

Saku Yanagawa(コメディアン)

アメリカ、シカゴを拠点に活動するスタンダップコメディアン。これまでヨーロッパ、アフリカなど10カ国以上で公演を行う。シアトルやボストン、ロサンゼルスのコメディ大会に出場し、日本人初の入賞を果たしたほか、全米でヘッドライナーとしてツアー公演。日本ではフジロックにも出演。2021年フォーブス・アジアの選ぶ「世界を変える30歳以下の30人」に選出。アメリカの新聞で“Rising Star of Comedy”と称される。大阪大学文学部、演劇学・音楽学専修卒業。自著『Get Up Stand Up! たたかうために立ち上がれ!』(産業編集センター)が発売中。

Instagram:@saku_yanagawa

【Saku YanagawaのYouTubeチャンネル】

さくやながわ

最終更新:2023/02/08 13:21
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