スタンダップコメディを通して見えてくるアメリカの社会【11】
ジョー・バイデンを演じる ジム・キャリーのハチャメチャさ!『サタデー・ナイト・ライブ』が“史上最低の討論会”を早速再現!
2020/10/07 07:00
#スタンダップコメディ #Saku Yanagawa
トランプもバイデンも“イジる”SNLの奥行き
体や表情を自在に操るジム・キャリーのバイデンは、これまでほかのコメディアンが演じてきたそれとは違い独特のおかしみがある。
そして実際のディベートのように両者横入りを続け噛み合わない舌戦が繰り広げられる中、ついに見兼ねたマーヤ・ルドルフ演じる民主党副大統領候補のカマラ・ハリスが乱入してふたりにキツい説教を施す場面も。それでも司会者の要請を無視し、話を遮断したがるトランプに対し、バイデンはおもむろにリモコンを取り出すと「一時停止」ボタンを押して強制口封じをして見せた。
もちろん現実はコントのようにはいかないが、第二回討論会が開催されるのであれば、違いがルールに則った有意義なディベートが展開されることを願うばかりだ。
放送開始以来、世相を反映し常に時事をリアルタイムで笑いに変えてきたSNL。番組制作の姿勢はまさにこの番組がひとつの「メディア」として機能していることを感じさせる。「リベラル」なスタンスを保ちながらも、トランプのみならずバイデンもジョークにするというあり方に、改めて46年目を迎えるSNLの奥行きを見た。
最終更新:2023/02/08 13:21
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