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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『チコちゃん』“バナナ滑り”に岡村の血騒ぐ

『チコちゃんに叱られる!』喜劇王・チャップリンが発明した“バナナ滑り”に岡村とチコちゃんの血が騒ぐ

チャップリンの“元祖バナナ滑り”に岡村とチコちゃんの芸人魂がうずく

 この日2つ目のテーマは「なぜ、バナナの皮は滑るの?」という疑問。なんでバナナの皮が滑るかなんて、考えたこともなかったな……。チコちゃんが発表した答えは「踏むと皮の中の粒々が潰れてヌルヌル液が飛び出すから」だった。ちなみに、ますだおかだの岡田圭右はバナナの皮に滑って腕を骨折したことがあるらしい。

 人類がいつからバナナの皮で滑ってきたのかは定かではないが、国民的マンガやアニメ、ゲームの世界では何人もの人がバナナの皮で滑り、人々を笑顔にしてきた。特に印象深いのは『マリオカート』でのバナナの皮である。この現象に光を当て、初めて笑いを作ったと言われているのが、喜劇王として知られるチャールズ・チャップリン。1915年に公開された映画『アルコール先生 海水浴の巻』の中でチャップリンはバナナの皮で滑るギャグを初披露した。これがまた、素晴らしいフォームなのだ。背中から落下してるし、転び方のキレが違う。チャップリンの滑り方を見て「凄かった」と感心するのは岡村とチコちゃんだ。喜劇王のアクションに芸人魂がうずいたか……?

 しかし、なぜバナナの皮が滑るのかは長らく解明されていなかった。そんな中、2014年に謎が明らかになる。北里大学名誉教授の馬淵清資先生が、バナナの皮が滑るメカニズムを科学的に解明したのだ。ただ、馬淵先生の専門は人工関節。なのになぜ、バナナの皮の研究をしたのだろう?

「滑らかな関節の動きがどういう仕組みでできているのかというのを説明するとき、『関節というのはまるでバナナの皮が滑るように滑ってる』って説明してたんですね」(馬淵先生)

 そして、馬淵先生は「バナナの皮ってどれくらい滑るんだ?」と疑問に思うように。そして2010年から4年間にわたってバナナの皮の滑りやすさを研究し、ついに謎を解明した。バナナの皮を踏むと内側の白い部分の小さい粒々が破裂し、その中にあるヌルヌルの粘液が飛び出す。それが摩擦力を低下させ、よく滑る仕組みだということがわかったのだ。バナナの皮の内側を拡大して見ると、小胞と呼ばれるヌルヌルした粘液が入った粒々がびっしり並んでいる。そのため、バナナの皮を踏んで粒々が潰れると中のヌルヌルの粘液が飛び出し、靴底と地面の間に粘液の膜ができて摩擦力が低下。踏みつけた人は滑りやすくなってしまうという仕組みだ。どれくらい滑りやすいのかと言うと……?

「滑りやすさの目安になるのは摩擦係数という数字なんです。それを求めるために測定器の上にバナナの皮を置きまして、踏んで滑る。まあ、100回以上は滑ってみました」(馬淵先生)

 詳しいデータを取るために、皮の表を踏んだり裏を踏んだり、ひたすらバナナの皮を踏んで滑ってみた結果、バナナの皮がない場合の摩擦係数は0.412だったのに対し、バナナの皮がある場合の摩擦係数は0.066まで下がった。これは、雪の上のスキー板の滑りやすさとほとんど変わらないそうだ。バナナの皮の摩擦係数がスキー板並みということは、板の下にバナナの皮を敷けばスキーみたいに滑れるということか……。

 わざとバナナの皮で滑るって、なかなかに勇気のいる行いだ。でも、個人的な意見としては、バナナの皮より長ネギの皮のほうがよっぽど滑ると思う。今度はそっちの摩擦係数も調べてみてほしい。

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