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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 芸能界の「干されてもYouTube」に実力派芸人が苦言
放送作家が人気動画を分析「YouTubeには手を出すな」2

もうスキャンダルなんて怖くない!? 芸能界に漂い始めた「テレビに干されてもYouTubeやればいい」空気に実力派芸人が苦言!

働けなくなっても……動画が働いてくれる!?

 また、芸能人にとってYouTubeは『不労所得』になりえるというメリットもあります。一度公開した動画は、いつ見られても収益になります。今日出した動画が10年後に見られても、同じようにお金になるのです。不動産と似ていて、動画はいわば資産。仮に病気で働けなくなっても、過去の動画が稼いできてくれる。収入が不安定な芸能人にとってはとても魅力的です。

 しかし、逆説的な現象が起こることもあります。スキャンダルを起こした芸能人のチャンネルは、過去の動画が再生されやすくなるのです。騒動によって名前がトレンド化し、これまでチャンネルの存在を知らなかった人も見るようになります。つまり、悪いことをした人が儲かってしまう……なんだか違和感を感じる現象です。

 先日、仕事でご一緒した実力派芸人さんが仰っていました。

 「スキャンダルを起こした芸能人がYouTubeを始めるのはどうかと思う。YouTubeが逃げ場のようになるのは違う。それは真面目にYouTubeやってる人にも失礼な気がする」と。

 気持ちはわからなくもありません。その方は賞レースでも結果を出し、帯番組でも活躍しています。ルールをきちんと守り、地道にコツコツ仕事をこなしている人からすると、スキャンダルがお金につながるのは納得がいかないのでしょう。

 とはいえ、芸で稼ぐのが芸能人ですから、テレビもYouTubeも同じ『職場』。スキャンダルを起こした芸能人がYouTubeに進出することを誰も否定はできません。ましてや100万人登録を成し遂げるのは本当に難しい。その努力は賞賛されるべきとも言えます。炎上も含めてエンターテインメント。それがYouTubeでもあるのです。

谷田彰吾(放送作家)

クロスボーダークリエイター・放送作家 / TVクリエイターギルド 株式会社VVQ代表 ドキュメンタリー番組『プロ野球戦⼒外通告』『バース・デイ』、有吉弘⾏、乃⽊坂46、池上彰などのバラエティ番組を構成。YouTubeでは『上原浩治の雑談魂』などを担当。放送作家だけでなく広告プランナーとしても活動。業界の垣根を超えたクロスボーダークリエイティブがモットー

YouTubeには手を出すな

Twitter:@VVQ_SHOWGO

【VVQ】

たにだしょうご

最終更新:2021/01/02 15:00
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