有田哲平が『有ジェネ』で見せる後輩誘導テク 海砂利水魚は楽屋では“善良なお兄さん”だった!
#くりぃむしちゅー #有田哲平 #お笑いの日
後輩がボケやすいように見せる道筋
この番組は、有田さんが埋もれているネクストジェネレーションを発掘すべく、毎週オーディションを実施。オーディションにはテーマがあり、進行のバイきんぐ・小峠によって紹介された芸人が、ネタやPRを披露するという内容である。
若手芸人と絡む番組の構成上特に、ピン芸人と話す場合には、有田さんがツッコミに回ることがほとんどだ。だがそれは、ボケがツッコみをやるというレベルではなく、ツッコミを専門でやっている人間と同等のスピードでツッコみ、そこにボケの匂いも醸し出すという、高次元の展開で笑いを引き起こしている。
そして次の瞬間には小峠に対して、100%ボケの立場でボケるという頭の回転の速さ。一瞬でボケとツッコミのどちらかに片寄ることができる、脳みその瞬発力が尋常ではない。
最後にもう一点、有田さんは「お手本を見せておき、最終的には責任をとる」という凄さも持ち合わせている。
これだけ聞くと「なんのこっちゃ?」となると思う。有田さんに対し、”ボケたがり”というイメージを持っている人は少なくないだろう。しかし、我々がそのような印象を抱くのは、実は有田さんが、『お手本を見せて、責任をとった』結果なのである。
どういうことか、分かりやすく説明しよう。
まず若手芸人がボケるように進行がフったとする。何も浮かばない若手を見て、有田さんがお手本のようなわかりやすいボケをする。それを見て若手芸人が同じようにボケる。有田さんがレールを敷いたお陰で、間違えずにボケることができるワケだ。
もし万が一、若手がボケを間違えたとしても、最終的に有田さんがもう一度笑いをとり、そのくだり自体を成立させることもある。
有田さんの、球数多くボケたり、最後は自分のボケで締めくくる行為が“ボケたがり”というイメージにも繋がるが、本来笑いが起こらずに終わりそうだった展開を、先輩自ら身を削って何とか笑いを起こそうとするこだわりとどん欲さは、若手にとっては救世主のような存在である。
このようにバラエティにおいて、先輩が後輩のお手本となり、先陣を切って行動し、後輩がダメになりそうなときは見捨てず共に戦うことで、後輩がついていきたくなる先輩になるのだ。
これこそが僕が憧れた”邪悪なお兄さん”の真の姿である。
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