菅義偉政権で“強権政治”から“恐怖政治”へ…富裕層は優遇され貧しい者はさらに貧しくなる!
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さて、菅が総裁に選ばれ、16日には総理、さらに組閣である。
麻生太郎がいい回っているように、9月中の解散、10月の投開票もあり得るだろう。
安倍が辞任をしてから、安倍政権の支持率が大きく上がったと騒いでいるが、これは「辞めてよかった」という気持ちと、わずかな同情票があっただけだ。
安倍の丸写しの政権ができたことで、人心は離れる。
野党はだらしない、今更小沢一郎ではという声も聞く。
だが、今回はすごい助っ人がいるのをご存じないか。
中村喜四郎(71)である。
かつて自民党で建設相を務め将来の総理候補と期待されていた。だが、1994年にゼネコン汚職で逮捕されてしまう。
その後、自民党を離党して無所属で出馬し、連続14回当選。「無敗の男」といわれるくらい選挙に強い、選挙の神様である。
その中村が、枝野幸男(56)を代表とし、149人を要する野党第一党の立憲民主党に参加したのである。
26年ぶりの主要政党への復帰。中村はかつて、自民党総務局長として選挙実務も仕切ったことがある。その男が、今度は野党共闘の裏で汗をかくのだ。
二階幹事長や麻生太郎などとは一味も二味も違う、政界の裏を知り尽くし、選挙で勝つ術を知っている男が、菅自民党に立ちはだかる。
枝野には期待しないが、中村なら。どんな戦いをしてくれるか、今から楽しみだ。
中村がAERAでインタビューに答えている。
まず菅政権をどう見ているか。
「安倍政権の『負の遺産』も背負い込むことになる。今までは、安倍さんを神輿に乗せ、大参謀として指揮をとる凄腕の官房長官だった。
だから派閥も雪崩をうった。しかし、名宰相になるかと言えば、全く別問題。安倍政権では、最大派閥細田派が足もとを支え、二階俊博幹事長、麻生太郎副総理をはじめ各派閥の利害関係がそれなりに均衡を保ってきた。
しかし菅さんは無派閥。均衡が崩れたとき、誰が抑えますかね」
中村は選挙をやれば、票差はわずか9.8%だという。
「3年前は、野党が立憲民主党と希望の党に分かれたが、それでも289の小選挙区のうち59の選挙区で野党(系)候補が当選。
当時の希望と立憲、共産、社民4党の票を単純に合わせると、84の選挙区で、野党が自民・公明の与党を上回った。
今度の総選挙は、維新も与党入りする可能性があるので、3年前の比例票をこの3党で合わせると2892万票。一方で野党4党を合わせると2611万票。
その差はわずか281万票、9.8%の差しかない。共産党も合わせた4党で選挙をやると、全く違う構図が浮上する。
小選挙区で100議席をとり、比例区も合わせて200議席台にのせれば、全465議席の衆院の過半数が見えてくる。
共産党とこれからも共闘していけるのかという問いには、
「政権が射程に入ってきたら、憲法、外交、防衛問題などを突き詰めることになる。責任ある政権ができないとなれば分かれるしかないが、現段階で共産党を排除する理由は全くない」
与野党伯仲とはどういう状態なのかという問いに、
「伯仲になったら公文書の秘匿や偽造なんてできませんよ。河井前法相夫妻の1億5千万円の選挙資金の問題だって封印できない。
特定秘密保護法、共謀罪、集団的自衛権の解釈など、『1強』なら突破できた問題がすべて審議、調査のテーブルに載り、自浄能力が動き出す。
伯仲状態だったら、自民党は間違いなく石破さんを出した。そうでなければ、選挙を乗り切れない。菅さんのままいくというのは、国民の疑惑の目なんて気にすることはないという判断です。
やはり(与野党議席差は) 50ですね。委員長だって野党が4割くらいとりますよ。政権交代の可能性が出てくれば、役人だって『忖度』の必要性はなくなるでしょう」
私は、中村の戦略の中で一番すごいと思うのは、「どぶ板選挙」をやるということである。
「投票率を上げると同時に、野党の人たちが選挙民に飛び込む『どぶ板(選挙運動)』をやろうという狙いがある。選挙のやり方そのものを変える運動です」
「選挙は党がやるものという意識が強い。私たちの世代は、選挙は自分でやるもんだと思っていますが、この差が国民を向かない政治になり、『1強』を許しているんじゃないでしょうか。与野党共に」
中村の最後の賭けに乗ってみようと思っている。
末尾に構成「朝日新聞社 菅沼栄一郎」とある。昔、『ニュースステーション』の売れっ子キャスターになったが、スキャンダルで降板した記者である。懐かしいが、頑張っているようだ。
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