『麒麟がくる』向井理のチョンマゲ頭は“変わり者”の証? 戦国ヘアースタイル事情を紐解く
2020/09/13 13:00
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野郎頭と冠、そして蹴鞠のヒミツ
野郎頭で結われる「髷」は、固くて小さいので、冠を固定できないのですね。だから、紐を使うしかないのですが、あの紐は「懸緒(かけお)」と呼びます。もともとは冠をかぶった状態で、蹴鞠(けまり)をするときのアイテムです。見た目は良くても、礼儀作法上、実は略式となります。
掛緒には「紐」ではなく、和紙をよじって作った「こより」を使うのが正式なんですね。紐は、いうなればスポーツ用品のような扱いですから。
さらに紐を使うには、「蹴鞠の家」のひとつだった飛鳥井(あすかい)家にお金を渡し(いわば特許代)、帝にも紐の使用許可を得なければいけないのでした。想像以上にお金がかかって煩雑だったのです。
コロナの流行終焉を願い、京都の北野天満宮が比叡山の僧侶の方々と共同で「北野御霊会(きたのごりょうえ)」の儀式を約550年ぶりに執り行ったというニュースを先日見ましたが、この時の北野天満宮の神職の方は紐ではなく、こよりを使って冠を頭に固定なさっておられ、「さすが!」と感じ入ったものです。
最終更新:2023/02/21 12:10
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