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『アンサング・シンデレラ』主役より光る? 桜井ユキ&井之脇海の演技力

『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』公式サイトより

 石原さとみ主演のドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)が現在放送中だ。同ドラマは荒井ママレによる漫画『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』を原作とした医療系ドラマ。これまでスポットライトが当たらなかった「薬剤師」が主人公として描かれた物語である。

 そんな『アンサング・シンデレラ』の見どころのひとつが、豪華なキャスト陣。主演の石原をはじめ、田中圭西野七瀬成田凌と言った旬の俳優たちが顔を並べるだけでなく、真矢ミキやでんでんといった実力派ベテラン俳優までもが脇を固めている。

 なかでも近頃注目を集めているのが、薬剤師主任・刈谷奈緒子を演じる桜井ユキだ。子どものころから女優を志していたという彼女は、2019年に放送されたドラマ『東京独身男子』(テレビ朝日系)での演技が視聴者の心を掴み、一躍実力派女優としての評価を得た。長い下積み時代を経て醸成されたその演技力には深みと迫力があり、どんな役でも浅はかさを感じさせない。『アンサング・シンデレラ』では、みどりとは真逆の“効率性重視”な薬剤師を演じており、普段はクールな彼女だが、時折垣間見える温かい表情からは刈谷の人間味が伝わってくる。「葵が患者を見るなら、私はしっかりと現実を見る」そんな彼女の姿勢が、視聴者の心をしっかりと掴んでいるようだ。

 同じく支持を集めているのが、キャリア3年目の薬剤師・羽倉龍之介を演じる井之脇海。羽倉はいつも明るく薬剤部のムードメーカー的存在だが、その笑顔の裏には、医者になれなかったコンプレックスを抱えていた。第4話では、医師の父親と言い合いになり、羽倉が「俺の気持ちなんかわかんないよ!」と叫ぶシーンが。感情を露わにするシーンは若手俳優の場合“頑張ってる感”が出てしまいがちだが、井之脇の演技はいたって自然で、羽倉の人柄にもよく馴染んでいた。放送後、ネットでは「井之脇海君すごくない?」「これから注目の若手だ」など、彼を称賛する声が数多く上がった。

 彼らは、演技力だけをとると、メインキャストより高く評価されているといっても過言ではない。『アンサング・シンデレラ』だけでなく、今後の活躍にも期待したい。

■番組情報
木曜ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』
フジテレビ系/毎週木曜22:00~
出演:石原さとみ、田中圭、西野七瀬、真矢ミキ、成田凌、 桜井ユキ、井之脇海、
金澤美穂、迫田孝也、池田鉄洋、でんでん ほか
原作:荒井ママレ
脚本:黒岩勉
演出:田中亮、相沢秀幸
音楽:信澤宣明
プロデュース:野田悠介
制作著作:フジテレビ第一制作室
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/unsung/

早乙女りこ(ライター)

東京生まれ神奈川育ちのフリーライター。映画・ドラマはジャンル問わず幅広く鑑賞しており、物語の展開を予想したり、役者の演技を複数作品で見比べたりすることが趣味。

さおとめりこ

最終更新:2020/09/09 11:19
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