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ゆきぽよ「菅さんしか(総理は)いない」

霜降りせいや代役MCも噛み合わず…『サンジャポ』が露骨な菅礼賛「半沢直樹風自民党総裁選」もどんズべり

『サンジャポ』が露骨な菅礼賛 どんズべり「半沢直樹風自民党総裁選」に霜降りせいや代役MCも噛み合わず…の画像1
霜降り明星・せいや

 なんだかサンジャポ、元気ないよねぇ? これがすべて田中不在のせいだとしたら、どんだけ偉大なんだ、田中裕二? ってことになるが、それだけなのだろうか。

 6日放送『サンデー・ジャポン』(TBS)では田中に代わって霜降り明星のせいやが登場。「身体のフォルムが似てるから」という理由らしいが、先週のずんの飯尾(和樹)同様、太田もボケ、せいやもボケ。ボケとボケ。どうなるか? って、そりゃ、せいやは遠慮しかみ合わず、太田が突き抜けられない感モリモリでしょう。

 スタジオにはゆきぽよ、インフルエンサーなカリスマ姉弟で、若者に絶大な人気だというよしミチ、ヤンキー姐さんの鈴木紗理奈、薄口政治評論家の杉村太蔵が座り、リモートでテリー伊藤とデイヴ・スペクターが参加する。

 最初の話題はやはり「自民党総裁選」なんだが、まずは街の声として主に若者へのインタビューを紹介する。当然そうなれば「そもそも興味がない」とか「ワクワクしない」という声が主であり、「盛り上がってない!」とする。こんだけワイドショーが連日連夜取り上げてるのに、盛り上がってないって言ってしまって、いいの?

 そこでだ。この日の番組では「我々は『岸田文雄氏が半沢直樹のキャラクター、紀本常務(段田安則さん)に似ている』という記事を見つけた」ので、「半沢直樹風に自民党総裁選をお届けし」て、ワクワクしてもらう! と大きく出たのだが……。

 これが、「えっ?」ってぐらい、ま~、おもろしろくない。元・衆議院議員の金子“安倍チルドレン”恵美が何故かナレーションで登場し、最初から「菅が大本命」として登場させちゃう。そこ、半沢風に仕立てるなら、とりあえず最初の本命は岸田か石破にしておいてからの「倍返しだっ!」で、菅につなげる、じゃないの?

 しかもナレーター役なはずの金子も出て来て「菅は地方出身のたたきあげ」と、ここんとこみんなが使うストーリーで大絶賛。結局、紛争のネタは「派閥の主導権争い」で、誰が菅を一番応援するかでモメてました~! っていう、どうにもこうにもしまりのない、ぐずぐずの半沢風に終わった。当然ながら倍返しはどこにもないまま。

 せめて、そこからのスタジオで「倍返し」してくれたらいいのに、それもゼロ。鈴木紗理奈の「ドラマにしたら分かりやすくて、菅さんのファンに一瞬になった!」から始まり、若いミチよし姉弟が若者代表的に「大人が勝手にやってる」と“興味ない”発言。杉村が「総選挙で菅さんを信任するといい」と、「総選挙をすぐに!」とぶちあげ、テリーは「ものすごく菅さんに期待」と絶賛し、コーナー・ゲストである元金子の不倫夫・宮崎謙介がそれを補完して菅絶賛。固め打ちのように、ゆきぽよが「菅さんしか(総理は)いない」と断言し、子どもの頃から横浜で街頭演説していた菅さんを見ていたというエピソードを披露する。

 そこにリモート出演のデイヴが割り込もうとするも、せいやが「流れと違うんですが。短めにお願いします」と遮り、ぜんぜん耳を貸さず。宮崎に「菅さんが総理になられた場合は?」と振って、「携帯料金が安くなります!」と力強く言い、それって政策? って疑問など一瞬もはさまれることなく、スタジオだけがキャアキャア盛り上がるのみ。

 議論はゼロ! サンジャポってさ、もうちょっとワイワイガヤガヤ、喧々諤々してなかったっけ? 一斉にみんなして菅さんナイス~!って方向にキャアキャアして、ぐずぐずのエセ半沢見せられ、消化不良もいいところ。

 田中の回復を祈りたい。

和田靜香(ライター)

1965年生まれ。静岡県出身。主に音楽と相撲のライターで貧困問題やフェミニズムにも関心が高い。著書に『スー女のみかた~相撲ってなんて面白い』(シンコーミュージック)、『音楽に恋をして♪評伝・湯川れい子』(朝日新聞出版)、『おでんの汁にウツを沈めて~44歳恐る恐るコンビニ店員デビュー』(幻冬舎文庫)などがある。

わだしずか

最終更新:2020/09/07 16:22
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