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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『チコちゃん』SNS炎上も…波乱の100回記念SP! 

『チコちゃんに叱られる!』笑福亭一門のデリケートすぎる問題をイジられまくった鶴瓶、肉じゃがでSNS炎上の後日譚も…波乱の100回記念SP!

縁石の上を歩きたがる子どもと、横断歩道の白線の上だけを歩く大人

 3問目は、爆笑するチコちゃんから始まるいつものパターンだ。

チコ 「アハハハ、アハハハ、ハハハッ……おもろなりたい」
鶴瓶 「やかましわ。俺や」

 これは、鶴瓶がMCを務めていたトークバラエティ番組『いろもん』(日本テレビ系/97~02年)で、98年にダウンタウンがゲスト出演した際、いじられ続けた鶴瓶が放った名言「もっとおもろなりたい!」からの引用だ。

 この日3つ目のテーマは、「なんで子どもは縁石の上を歩きたがるの?」という疑問で、チコちゃんが発表した正解は「限界に挑戦して己の能力を高めるため」だった。その向上心は、鶴瓶の「おもろなりたい」と一緒である。

 詳しく教えてくれるのは、聖隷クリストファー大学の准教授・細田直哉先生。曰く、縁石の上を歩く子どもには2つの現象が起こっているらしい。1つは、「新たなアフォーダンスの発見」だ。アフォーダンスとは何か? 例を挙げると、ボタンは押す。出ているティッシュはつまんで取る。ドアノブは握って開ける。しかも、形によって握り方が変わる……といったように、普段行っている動作の手がかりを与えてくれる環境や特徴のことを指す。赤ちゃんは、このアフォーダンスを発見することによって、新たな動作をどんどん学習していく。そして、子どもにとっては縁石がアフォーダンスの対象になっているのだ。

 例えば、普通の平らな道には歩きのアフォーダンスがある。そこに、ちょっと高いブロックを並べてみると、子どもは“ちょっと高い”というバランスを取って歩き出す。「そういうアフォーダンスがあるぞ」と発見して、その上を歩き始めるのだ。より挑戦的な新しいアフォーダンスを発見し、それに挑戦することで自分の能力を高めようとしている。自分の限界を超えて能力を高めたいという気持ちの表れだ。

 さらに、縁石の上を歩きたがる子どもには、アフォーダンス以外にもう一つ起こっていることがあるらしい。それは、「フロー体験」。スポーツでよく耳にする「ゾーン」と同じ状態のことだ。人は限界に挑戦することで集中力が高まり、時が止まったように感じたり、通常では出せない力が発揮できることがある。でも、自分の能力と比べて簡単すぎる挑戦だと退屈になるし、難しすぎる挑戦だと不安になってしまう。できる/できないがちょうど良いバランスを保つ限界ギリギリの挑戦こそが、まさにフロー体験だ。この状態にいると、楽しさや充実感を得ることができる。それらを求めて繰り返しフロー体験に入ることで、結果として人は自分の能力の限界を超えて成長できるというわけだ。

 さらに、いわゆる「ごっこ遊び」のような想像を加えることで、効果的にフロー体験に入り込むことができるらしい。「ここを踏み外したらワニに食べられるぞ」「マグマに落ちちゃうぞ」なんて想像し、ワクワクした経験は誰しもが持っているだろう。子どもがあえて自分を追い込むような想像するのも、フロー体験に入り込もうとする行動の1つである。子どもたちの日常は、フロー体験の連続と言える。どうりで楽しそうなはずだ……。

「大人になると縁石の上を歩いたりしなくなりますよね。大人が歩くことは単なる移動手段になってしまって、人に見られると恥ずかしい気持ちもあって自分を抑えてしまうんです」(細田先生)

 いや、今でも筆者はたまに縁石の上を歩くんですけど……。ガキだと指摘されたみたいで、恥ずかしい! でも、こんな大人は少数派ながら、他にもいるはずだ。そこで、番組スタッフは横断歩道に向かった。もしも、白線の上だけを歩いている人がいたら、それはバランスを取ることを楽しんでフロー体験に入っているのでは? と考えて、横断歩道の白線だけ踏んでる大人を探すロケを決行したのだ。やめてあげてよ、そんなの……。結果、12日目にとうとう白線の上だけ歩いている男性を発見! スタッフは、その人にインタビューを敢行した。

スタッフ    「今、限界とかに挑戦していることはありますか?」
通行人の男性  「マンションの高い階層に住んでいて、窓の外から家の中を見られることがないんですけど、基本、家では裸なんです。なので、ちょっとカーテン開けたりしますね」

人に裸を見られない限界ギリギリに挑戦しているという彼。何のチャレンジなんだ、それは……。ちなみに、このときインタビューを受けた男性が、自身のTwitterでその事実をツイートしていた。

 どうやら、シンガーソングライターの佐香智久さんだったようだ。番組は、偶然にも素敵なチャレンジャーを引き当てていたんだな……。

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