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日刊サイゾー トップ > 社会  > 警察官が考える新型コロナ「感染リスク環境」

新型コロナ、警察官が考える「特に感染リスクに注意を払うべき勤務環境」とは?  飲酒運転チェックも危険性

殺人事件の現場でもコロナ対策は入念に

 この状況に対して警視庁が立てた感染防止策も、マスク、顔面防護具の使用といった医師など新型コロナの感染リスクが高い職業と大きな差はない。だが、その使用条件などには警察官特有のものがある。

 マスクについては、「執務中はマスクを着用することを原則」としている。ただし、以下のような例外措置が設けられている。

・高温多湿の環境で活動する場合においては、熱中症になるリスクを低減させるため、屋外で人と十分な距離(2メートル以上)を確保できるとき。
・自動二輪車や自転車を運転している場合において、マスクが風圧により上方にずれて視界を遮る危険性が認められるとき。
・警笛を吹鳴して規制、注意、警告等を行う際。この点、警笛の吹鳴による飛沫の拡散に鑑み、付近の通行人に無用の不安を与えないため、可能な限り、人と十分な距離(3メートル以上)を確保して吹鳴する。。

 いかがだろうか。警笛は飛沫の拡散という“無用の不安”を与えないように、人と3メートル以上の距離を取って吹くこととされているのだが、常に人と3メートル以上の距離を取れるわけでもないし、何よりも警笛を吹かなければならない緊急時に、人と3メートル以上の距離を取れるものだろうか。それに、警笛が吹くだけで、十分に“無用の不安”を与えると思うのだが。

 ゴーグル、防護メガネ、顔面防護具については、機動隊員はヘルメットの防石面を下げることで、顔面防護具の代わりとすることができるとしている。また、防石面をマスクと併用することで熱中症のリスクが増加すると認められときは、人との距離を確保できる場合に限り、マスクを外すことができると定められている。

 ゴム手袋については、主として体液や血液等に触れる場合や、“感染の疑い”が払拭できない対象者の身体に直接接触せざるを得ない場面において使用するとしている。また、身近なところでは、飲酒検知に使用した運転者の呼気を採取した風船等に触れる際も、ゴム手袋を使用することとしている。

 さて、消毒については、より細かな規定が設けられている。まず、手指の消毒については、以下のようになっている。

・警察施設に入るときには、その都度、必ず手洗いまたは手指の消毒を行う。
・活動中、人の身体や不特定多数の者が高頻度で接触する物品にやむを得ず直接接触する場合においては、その行為の前と後に手洗いまたは手指消毒を行う。
・来庁者や現場等で接する相手との間で、筆記用具等の貸与・返却、書面の受理・交付等を行った場合は、その行為の都度、手洗い又は手指の消毒を行う。
・感染の疑いが払拭できない対象者やマスクを着用していない対象者と直接または近距離で接触した場合には、手指のみならず、顔面や“全身”も洗浄することが望ましい。

 これに対して、現場の警察官からは、「そもそも、感染の疑いが払拭できない対象者はどのように見分けるのか。聞き込みや事情聴取を行ったあとには、風呂に入って全身を洗えということなのか。これはあまりにも現実的ではない」との声が出ている。

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