『家、ついて行ってイイですか?』「島つい」特別編! 父島へ流れ着いた元水族館勤務の25歳男性「海と魚が見たい、それだけです」
#テレビ #沖縄 #家、ついて行ってイイですか? #父島
8月19日放送『家、ついて行ってイイですか?』(テレビ東京系)で、番組が出向いたのは竹芝客船ターミナル。ここでスタッフは、本土から小笠原諸島の父島に帰る61歳の男性・リョウさんに声を掛け、そのまま24時間掛けて船で父島までついて行った。今回は、「島、ついて行ってイイですか?」と題した特別編である。
【父島】「自分たちが変わらないと変わらない」小笠原諸島で実践する自給自足生活
29歳まで銀座でサラリーマンをやっていたというリョウさんは、現在61歳。サーフィンができるかどうかだけを調べて父島へ移住したという。彼が帰る自宅は、島のかなり奥深くの場所にあった。2LDK(自作の持ち家)で、築33年。植物がジャングルのように生い茂った奥地で、家族と共に手作りの旅館を経営しているそうだ。
画面だけを見ると、『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)と勘違いしてしまうかもしれない。何しろ、リョウさんが送っているのは究極のエコ生活。トイレにはバケツが置いてあるだけで、その上に灰を振り、さらにその上から枯れ葉を乗せるとにおいは全くなくなってしまうそうだ。うんこは自動的にたい肥となり、畑に撒くと知らないうちにトマトが成っていたりする。畑にはコーヒー豆も成っていて、これでコーヒーを淹れるまでに要するのは約1時間。まさに、自給自足生活だ。
「俺らの時代は、公害問題が一番騒がれた時代なんだよね。自分たちが変わらないと絶対変わんないってことに気付いたの。それを、完璧はできないんで少しずつ、30年くらい段々シフトさせてこういう生活になったの」(リョウさん)
彼のような生活を皆が皆、真似できるとは思えない。自由なのはいいけれど、不便な生活はまっぴら御免という人も中にはいるはずだ。ただ、本土の暮らしと180度異なるリョウさんの生活に筆者が憧れを抱いたのは事実である。
【父島】絶滅危惧種のサメを見るために流浪する農協勤務の若者
本土行きの船は3日後まで出ないらしい。そこで、スタッフは父島で取材を続けることにした。島内の情報網は早い。『家つい』スタッフがやって来ているという情報は、その日のうちに島民の間で知れ渡っていた。警戒されたか、「家、ついて行ってイイですか?」と何人に交渉しても連戦連敗で断られてしまう。明らかな劣勢だ。
スタッフはヤケになった。遂には、居酒屋で飲んでいた約20人のグループの飲み代を全員分払い、その代わりに家について行かせてほしいと懇願したのだ。そしてようやく、農協勤務の25歳の男性・ケントさんのご自宅へお邪魔することが許された。正直、パッと見は派手な若者だ。髪は金髪にパーマだし、農協職員なのにピアスを堂々と付けている。「島で一番壊れそうな家」と自嘲するケントさんの自宅に到着すると、そこは本当にボロボロだった。災害に遭ったらすぐに崩壊してしまいそうな、家賃38,000円の2DK(築年数不明)。
福岡生まれだというケントさんの前職は、水族館の職員である。その後、絶滅危惧種であるシロワニ(サメ科)を見るために父島へと流れ着いた。そして、すぐに目標を達成。なんと、父島に来た初日にケントさんはシロワニを見れたそうだ。その後はそのまま島に居着き、かれこれ半年が過ぎようとしている。もしかしたら、ケントさんはまたどこかへ行ってしまうのだろうか?
「オーストラリアに行きたいなと思ってます。海と魚が見たい、それだけです。だって、まだオーストラリアのシロワニは体験したことないですからね。バカにならないとできないかもしれないです。ごちゃごちゃ考えてたら動けないですからね。まぁ、しょうがないですよね。自分がやりたいことなんで」(ケントさん)
チャラそうな雰囲気のある彼だったが、話を聞くと人生を真剣に生きていた。若くて、しっかりしている。自由に生きるだけの行動力もある。何より、笑顔が素敵だった。
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