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日刊サイゾー トップ > 社会  > 【実録ルポ】誤診で新型コロナ隔離生活

【実録ルポ】取引先が誤診で新型コロナ陽性に…自分も濃厚接触者でいきなり!14日間の隔離生活!!

仕事と自主隔離……どっちを取るか?

 さて、ここからは仕事の話。前述の通り、僕は“経過観察期間”にTBSラジオ「たまむすび」への出演が決まっていました。ここもリモート生出演でなんとか対応していただいたのですが、僕はこの番組に何度も出演させてもらっています。が、もし仮に初出演だったら?黙って行ってしまっていたんじゃないかと思うんです。パーソナリティの赤江珠緒さんに会ってみたい、TBSの中に入ってみたい、別にいいじゃないか“陰性”だったし。そう考えて、“経過観察期間”中であることを誤魔化して、スタジオ生放送に向かっていた可能性を自分で否定できないんですよ。だってまた呼ばれるかどうかなんてわからないじゃないですか?

 結局、新型コロナって最終的には全員の心がけ次第なところを求められても、しょうがないと思うんですね。もしスタジオに行って、僕が感染していたら局内がクラスター化したかもしれない。これは自己責任論でもなんでもない、新型コロナにワクチンも決定的な治療薬も無い以上、万が一憧れの人に会える千載一遇のチャンスがあったとしても、ちょっとでも体調が怪しければ自粛。それをみんなで心がけていくしかないと思います。

 結局僕は発症しなかったため、14日には晴れて自主軟禁生活も終了。保健所から“経過観察期間”終了と体調確認の電話を受けて、ようやく通常生活に戻れました。“経過観察期間”中も意外と忙しく仕事していましたし、保健所の了解が得られていたので空いた時間を狙ってスーパーには行けていたので、暇を持て余すことはなかったのですが、流石に身体はなまりました。

 そして、僕はたまたま屋内に籠っていても出来る仕事だからよかったものの、例えば飲食店など店を開けなければ収入が絶たれてしまう人たちは、感染していても開けてしまうでしょう。自分でもそうするでしょうし、結果そこがクラスター化するというのは自然なんだろうな、ということもよくわかりました。これを防ぐためにはある程度の額を給付する代わりに、休んでもらうくらいしか策はない。

 しかし行政のお金だって限度があります、いつまでも出来るとは限りません。そもそもコロナ禍自体がいつまで続くか不明ですし、この課題はこれからどんどん深刻になると思います。

 ちなみにA氏は感染したことを極力外に話したくないとのことでしたので、入院中は何度か電話をもらい話し相手になっていました。病院に運ばれると流石に暇そうでしたね。参考までに、A氏に出されていた病院での食事写真を添付します。これを食べたいですか? そう考えるだけで、新型コロナに対する日々の取り組みが変わってくるかもしれません。

【実録ルポ】取引先が誤診で新型コロナ陽性に…自分も濃厚接触者でいきなり!14日間の隔離生活!!の画像2
三食すべて仕出し弁当。味覚異常以前に美味しくなさそう……

 なお、A氏には後に診察結果を誤って伝えた病院から、真摯な謝罪文とレポートが送られてきました。繰り返しますが、医者も看護師も人間です。人為的なミスも新型コロナへの対応には起こり得ると思って、これからも人類全体で覚悟を決めて対処していくしかないですね。

 以上、現場からでした!

作家。1985年宮崎県生まれ。大学在学中より日本と海外を往復しながら世界各地のポップカルチャーを中心に執筆業を開始。コンサート運営、コンピレーション編集、美術展プロデュースなど、アーティストのサポートも行う。2012年より日本ボクシングコミッション試合役員に就任し、山中慎介や井上尚弥ら日本人世界チャンピオンのタイトルマッチを数多く担当。著書に「世界のスノードーム図鑑」「日本バッティングセンター考」など多数。

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最終更新:2020/08/26 12:30
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