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どうした玉川徹!? 『モーニングショー』で安倍政権批判に及び腰 的はずれな発言ばかりで夏バテか?

どうした玉川徹!?  『モーニングショー』で安倍政権批判に及び腰 的はずれな発言ばかりで夏ボケか?の画像1
『玉川徹のちょっと待った!総研』(講談社)より。

 車列を連ねて慶應義塾大学病院へ通う安倍総理……ってことでワイドショーはにわかにポスト安倍晋三が誰かで大騒ぎになっている。さっそく、安倍総理の腹心の友、リベラルな人々から“スシロー”なるニックネームで愛でられる(?)田崎史郎氏が25日、『モーニングショー』(テレビ朝日)に登場した。

 スシ……田崎氏の登場は「波紋 2週連続病院へ 持病悪化?“ふらつき”も」と安倍総理の病状をめぐる話題から次々コーナー名が変わり、「緊迫『ポスト安倍』カギ握る二階幹事長」などと、ポスト安倍をめぐるさまざままで、なんと1時間に渡った。

 この時期にこれだけ長く田崎が出演するのは、官邸の意向をしっかり伝えるってことだろうから、ここは玉川徹がガッツリ食い込んでいくんじゃないか? と楽しみに見たのだが……。

 田崎氏によると、安倍総理の病状は「先々週ぐらいがいちばん深刻」で、持病の「潰瘍性大腸炎が悪化」しているらしい。キャスターの羽鳥慎一が「田崎さんは頻繁に(安倍総理と)電話もされてるでしょう」と問い詰めても否定しないぐらいの田崎の言だから、そこは真実なのだろう。だとしたら2週間前、GoToキャンペーンも始まって感染が拡大する中で私たち日本は、国のリーダーが倒れていたってことだ。「国会開け!」と言われてる中で。そりゃ病気は仕方ない。しかし、今さらそれを知らされる? この非常時に。

 そこでジャーナリストの青木理氏が「体調が悪いからといって、野党が憲法に基づいて要求している、国会を開かないことが免罪されるわけではない」「権力者の健康は最高機密という人も言うが、冷戦下の閉鎖国家ではないので早い段階でどういう状況かきちんと説明され、早めに判断されてほしい」「今は平時ではないことを勘案すると、時間はあまりない」と、冷静にコメント。

 一方「玉川は?」というと「6月に定期的な人間ドッグして、今2カ月後の8月にその追加検査ってのはないでしょう?」って、えっ? そこ?

 その後話題は、「潰瘍性大腸炎がどういう病気か?」に。胃腸内科の専門医がオンライン出演でコメントする中で、田崎氏が「安倍総理は過去に、集団的自衛権の行使をめぐる安全保障法案のときに一度薬が効かない状態になっていた」なんて、爆弾発言。さらに今年になってコロナ禍で「自分たちがやってることが、正しいのか分からない。さまざま批判がある中で政府は決めていかなければならない。そこでずっとストレスがかかってる」と官邸を養護する田崎砲を飛ばす。

 するとそこに青木氏が再び、「コロナの対応に関して言えば世界的にも、世論でも、安倍さんの評価は低い。アベノマスクにせよ、GoToにせよ、30万円だったのが10万(円を一律で国民に支払うこと)になった件にせよ、検査が増えない件にせよ。コロナにまたコロナで、悪化する経済に対応していかなければならないのだから、そういう意味での関心事である」と冷静にコメント。

 そこで玉川はというと、「健康な人の腸内フローラを移植するのが、潰瘍性大腸炎にいいと興味を持っていて、慶應病院ではその治験が終わってると聞いている」って、えっ? またそっち?

 なんだろう……この、わざとマトはずしてます感? そりゃ、玉川が「そもそも総見」で病気ネタ取り上げてきたのは知ってますけど、でも、今、そこじゃないですよね? 青木理のように様々突っ込んでいくときじゃないの? スシ……田崎氏がゲストで来てるのに。いや、来てるからこそ、今日は黙っておこうなの?

「アベノマスクずっと付けてたじゃないですか。で、大きなマスクに変わったんですよね。アベノマスクは小さいマスクで。大きなマスクになったのは、それが(病状が悪くなったのが)あったんじゃないか?」

 なんて間抜けなコメントでCMに行っちゃうはずしっぷりに、脱力したのでありました。

和田靜香(ライター)

1965年生まれ。静岡県出身。主に音楽と相撲のライターで貧困問題やフェミニズムにも関心が高い。著書に『スー女のみかた~相撲ってなんて面白い』(シンコーミュージック)、『音楽に恋をして♪評伝・湯川れい子』(朝日新聞出版)、『おでんの汁にウツを沈めて~44歳恐る恐るコンビニ店員デビュー』(幻冬舎文庫)などがある。

わだしずか

最終更新:2020/08/25 18:30
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