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本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」

山下智久の淫行疑惑では、“ジャニーズ事務所の論点すり替え”に加担してはいけない

山下智久

 8月7日配信の「文春オンライン」に未成年女性との飲酒・お持ち帰り疑惑を報じられた、ジャニーズ事務所の山下智久。記事によれば、7月末、KAT-TUNの亀梨和也と共に、知人を交えて都内のバーで飲み会を開催。その出席者のうち2人が現役女子高生だったうえ、飲み会が終了した後、亀梨は帰宅したものの、女子高生の1人が、山下が滞在するホテルに向かい、8時間過ごしたという。

 これに対し、ジャニーズ事務所は、報道から10日たった17日、山下には一定期間の芸能活動自粛を、亀梨には厳重注意という処分を下したと発表したが、この対応にお茶の間からも批判の声が上がっている。

「事務所の処分理由は、『コロナ禍の飲食で世間を騒がせたから』『山下は、お持ち帰りのような誤解をされる行動を取ったから』と言っているようなもの。しかも、未成年と飲食したのは、女性側が年齢を偽ったから、と責任転嫁しています。そのうえ、肝心の山下の“お持ち帰り”疑惑に関してはスルー。これでは批判を受けるのも当然でしょう」(芸能ライター)

 実際、処分に際してジャニーズ事務所は、「(2人は)その方が未成年であるという認識はなく、また、特段飲酒の有無も把握はしておりませんでした」と釈明。さらに、「今回のような結果を引き起こすこととなった要因の一つとしまして、店内に居合わせた方が積極的に年齢を偽っていたことが挙げられるのではないかと認識しております」と責任を女子高生に転嫁するという信じられないコメントを発表したのだ。

「まるで“女性側に騙された”と言わんばかりですが、一般にそんな言い訳が通用するでしょうか。しかも、当日、2人は飲み会後、ホテルに8時間も滞在していたんですからね。性行為があれば、東京都の淫行条例に抵触するだけでなく、児童売春防止法違反や児童福祉法違反の恐れもある。にもかかわらず、処分の対象は“コロナ禍で自粛が求められるなか、飲み会をした”というだけ。論点のすり替えですよ」(前同)

 日々報じられる淫行事件では、逮捕された容疑者が「相手が未成年だとは知らなかった」と言い訳するケースが多い。警察はそれで許してくれるだろうか? しかしながら、「文春オンライン」が今回の疑惑を報じた際、情報番組だけでなくスポーツ紙も、ジャニーズ事務所に忖度して見て見ぬふり。その後、事務所から処分が発表されるや、ジャニーズ側の論点のすり替えに加担している。

 どの情報番組も、山下の淫行疑惑については触れず、それどころか、日本テレビ系の朝の情報番組『スッキリ!』などは、MCを務めるお笑いコンビ・ハリセンボンの近藤春菜が、「(女性側が)年齢を偽っていたら仕方がない。この女性も反省していると思う。特定するようなことはやめて、これでおしまいにしてほしい」と寝ぼけたコメントをしている。

 ジャニーズ事務所というだけで事実関係をハッキリさせいようなことがあれば、今後も同じような問題が起こるだろう。近藤が言うような、“おしまい”にしてはダメなのだ。

 そのためにも、情報番組はジャニーズ事務所の論点すり替えに加担するのではなく、淫行疑惑を追及すべきだ。ウヤムヤに終わらせることは許されない。

本多圭(ジャーナリスト)

芸能取材歴40年以上、タブー知らずのベテランジャーナリスト。主な著書に『 スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』など。

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最終更新:2020/08/25 06:00
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