ジャニーズJr.が“中高年”を狙い撃ち!? ドラマ『真夏の少年』ファンを置き去りにした渋すぎる演出
#テレビ朝日 #美 少年
~ジャニーズウォッチャー・岩﨑対象がジャニーズという巨大重箱の隅をつつく~
7月からスタートしたテレビ朝日「金曜ナイトドラマ」枠のドラマ『真夏の少年』(毎週金曜23:15~)がカオスだ。
主演はジャニーズJr.ユニット「美 少年」。ジャニーさんが最晩年にかわいがっていたユニットと言われており、亡くなる直前には美 少年のメンバーである岩﨑大昇に車椅子を押させたという噂もあった。そんな彼らがジャニーズ事務所のゴリ推しをうけて今回初主演を果たした。
金曜ナイトドラマといえば『トリック』(2000年)や『時効警察』(06年)をうんだヒットメーカー枠。07年あたりから1年に1~2回ジャニーズ主演の作品が放送されている。最近だと、TOKIO・松岡昌宏主演の『家政夫のミタゾノ』が記憶に新しいのではないだろうか。金曜ナイトドラマのジャニーズ枠は、堂本光一、亀梨和也、大野智……と歴代、知名度の高いメンバーが主演してきた。しかし今回初めて、無名のジャニーズJr.が主演という暴挙にでたわけだ。
テレビ朝日も無名の新人を大抜擢するにあたり、大コケだけはしないよう、いろいろな予防線を張っているようだ。ところがどっこい、その対策がまさにカオスである!
脚本は樋口卓治チーム。ドラマではなく、なぜかバラエティ番組の大御所作家が参戦している。
「樋口さんは超トップ放送作家です。特にテレ朝では絶大な力を持っています。社内では鈴木おさむの次に権力があるとも言われています」(テレビ局関係者)
その昔、V6の『学校へ行こう!』(TBS系)にもかかわった樋口は、現在テレビ朝日『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』『林修の今でしょ!講座』などを手がけている。これらの番組には頻繁にジャニーズJr.が出演。もちろん美 少年も出演済みだ。
地上波のバラエティ番組といえば、今やメインの視聴者は中高年。ゴールデンのバラエティ番組を見たお年寄りにジャニーズJr.を覚えてもらい、22時台『報道STATION』終わりのドラマを見てもらう作戦なのだろうか。
ターゲットが中高年ではないかと疑うのには、ほかにもワケがある。これまでのジャニーズJr.主演ドラマといえば、若い女性がターゲットの青春モノや恋愛コメディが多かった。しかし本作は、中高年狙いなのではないかと思わしき謎の演出が随所にちりばめられているのだ。
ストーリーは、タイムスリップしてきた軍人が現代の悩める高校生たちと過ごす一夏の成長物語。この軍人役を務めるのが、芸人・博多華丸・大吉の博多華丸だ。美 少年が主役でありながら、影の主人公である華丸は劇中でもいぶし銀な魅力を放っている。
また、主演のひとり、岩﨑大昇の髪型はなぜか昭和の不良風リーゼント。THE 虎舞竜の高橋ジョージが自身のツイッターで「岩﨑君演じる風間のリーゼントが惚れ惚れするぐらい似合ってる。」と投稿しており、まんまと中高年男性にささった様子。
一方、若いジャニーズファンの間では「大昇くんの髪型がヘン。これじゃあドラマやっても新しいファンが増えない!」といった悲鳴も聞こえてくるのだが……。
第3話でも中高年狙いの演出があった。博多華丸と主人公の母親役・水野美紀が、カラオケ・スナックで歌うシーンだ。そこで流れたのは1980年に発売された沢田研二の『おまえがパラダイス』。こんな古い歌、美 少年の主なファン層である10代・20代の女性は知るはずもない。
しかもこの歌唱シーン、たっぷり90秒の長尺でオンエアされたのだ。ちなみにこの回、美 少年のメンバー藤井直樹のセリフは全部合わせても1分ないくらいの少なさだったのに、どうしてこんなにも沢田研二に長い時間を費やしたのか……これはもう完全に中高年狙いであるとしか思えない。
このシーンについて、20年来のジャニーズファンはこう述べる。
「『おまえがパラダイス』の作詞は三浦徳子。実はこの作詞家、ジャニーズの曲もたくさん書いている人なんです。沢田研二の曲だったら、『勝手にしやがれ』や『TOKIO』なんかは若い人でも知ってるかもしれないけど、あえて三浦徳子作詞の曲を選んだのは、コアなジャニーズファンへのアピールだったのかも」
若いファンからすれば『真夏の少年』は迷走しているように見えるかもしれないが、大人にはちょっと見どころがありそうなこのドラマ。今後の展開にも目が離せない。
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