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『ワイドスクランブル』で自民党岸田氏が萩谷弁護士と大バトル! 危機感なき政調会長の存在意義

『ワイドスクランブル』で自民党岸田氏が萩谷弁護士と大バトル! 危機感なき政調会長の存在意義の画像1
写真/POOL「GettyImages」より。

 世の中が「ポピドンヨーーーーード!」と叫んでる中、5日の『ワイドスクランブル』(テレビ朝日)に自民党の岸田文雄政調会長が国会がないのをいいことに(?)ゲストとして出演した。「お~~い、国会やらないで~~、テレビには出るんか~~~い!?」と、“せやろがいおばさん”となって、まずは一発叫びたい。

 番組はMCの大下容子と小松靖がうやうやしく「岸田文雄政調会長にお越しいただきました」と紹介し、「臨時国会はなぜ開かれないのか?」「コロナ拡大の今必要な対策は?」「ポスト安倍総理へのビジョンは?」のテーマを紹介する。

 そして大下が「新型インフルエンザ等特措法を改正すべきだと思いますか?」とまず尋ねる。先日、東京都医師会の尾崎会長も「特措法改正し、きちんと補償して、休業してもらわないとダメ」と言ってたやつだ。

 が。岸田は賛成反対の両論を述べた後に「議論すべきだとは思います」って、「あんた、どっちなんだ~~い?」と、再び“せやろがい”化したくなる答え。なるほど、この人はこういう人なのね、と知る。

 ここからはもう「どんどん突っ込んで欲しい!」と願うが、岸田の隣に番組が座らせたのは、水曜日レギュラー・コメンテーターの杉村太蔵。小泉チルドレンで衆議院議員を1期務めた……務めたのか?の杉村太蔵。政治を薄っぺらく言うことで「薄口政治評論家」という肩書をテレビプロデューサーに付けてもらい、以来それで食ってるんだとこのまえ、『徹子の部屋』(テレビ朝日)で胸を張っていたが、そんな日本のテレビのトホホぶりを体現する杉村が隣に座るんだから、期待はつい失せる。

 案の定、岸田に寄り添い「特措法改正というのは、さすがの岸田政調会長でもまとめるのは相当に時間がかかると思うんです」なんて、テレビで堂々媚びへつらう。言うよね~。

 しかし、思わぬ伏兵登場。

「残念ながら危機感が感じられない。今の話に憤りを感じました」と、杉村の向こう側に座る弁護士の萩谷麻衣子が突っ込む。そっからは萩谷vs岸田のバトルなのだが、そのとき杉村はどうしてたか? 2人にはさまれ、背中そらし気味に「僕知らないもんね」という風。「お~~~い! 薄口政治評論家~、ここでこそ、なんか言わないとダメなんじゃないか~~?」と空しくせやろがいっ。

 ちなみに、杉村が急に生き生き発言したのは、3つ目のテーマ「ポスト安倍総理へのビジョンは?」について。

「とっても素敵な政治家だと思うんですけど、岸田さんは『何食べたい?』と聞いても自分が何が食べたいと言ってくれないんです。『岸田がヤダ』って人は私の周りにひとりもいないけど、『岸田がイイ』って人もいない。そろそろ総理大臣になったら自分は何がやりたいか言って下さい」と熱弁。

 岸田、ムッとしつつも、ハッとした風。なるほど薄口な政治評論家の技ってこういうのなんだな、と思った。ホメたくはないが。決して。

和田靜香(ライター)

1965年生まれ。静岡県出身。主に音楽と相撲のライターで貧困問題やフェミニズムにも関心が高い。著書に『スー女のみかた~相撲ってなんて面白い』(シンコーミュージック)、『音楽に恋をして♪評伝・湯川れい子』(朝日新聞出版)、『おでんの汁にウツを沈めて~44歳恐る恐るコンビニ店員デビュー』(幻冬舎文庫)などがある。

わだしずか

最終更新:2020/08/05 21:40
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