『チコちゃんに叱られる!』チコちゃん「公共放送の番組を任されてるのだから自覚を…」岡村隆史への“圧力”か!?
#岡村隆史 #小林よしひさ #チコちゃんに叱られる! #夏木マリ #よしお兄さん
7月17日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のゲストは、以前から番組のファンで「出たい!」と熱望していた夏木マリと、『おかあさんといっしょ』(同)で体操のお兄さんを14年間務めた小林よしひさの2人だ。「よしお兄さん」としてママたちから絶大な人気を誇った小林だが、チコちゃんにとっても「どストライクで神!」とのことである。
前回までは、回答者のみ大型スクリーンを使ってのリモート出演だった。しかし、今回からはソーシャルディスタンスを保ちつつ、全員がスタジオに登場。まあ、この番組は元から回答者同士の間隔が大きいし、距離をとっていても違和感はほとんどなしだ。
この日、番組が取り上げたのは以下の3つのテーマだった。
・なんでラーメンといえばぐるぐる模様のどんぶりなの?
・なんでストローでジュースが飲めるの?
・なんで体操着のことをジャージっていうの?
やはり大御所には弱いチコちゃん
今回の最初のテーマは「なんでラーメンといえばぐるぐる模様のどんぶりなの?」。挙手で回答者に立候補した夏木は「ラーメンが中国から来たときの器がたまたまあれだった」「先祖がそれを見ていて、代々私まで言い伝えられている」と強く主張したが、これは不正解。チコちゃんから「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られた。ちなみに、チコちゃんが発表した答えは「九谷焼屋さんが作ったから」である。なんだ、それは……?
詳しく教えてくれるのは、かっぱ橋道具街で111年の歴史を持つかっぱ橋陶磁器専門店の4代目社長・本健太郎さんだ。本さん曰く、「ラーメンどんぶりにぐるぐるした模様が入ったのは九谷焼を参考にして作ったんです」とのことである。
九谷焼とは石川県九谷村(現在は九谷町)を発祥とする磁器。歴史は江戸時代初期からで、鮮やかな色彩と細かく美しい絵付けが特徴だ。開国直後の日本は明治6年開催のウィーン万博に初めて公式参加し、九谷焼を出品している。すると、色鮮やかな絵付けが大ヒットし、海外からの注文が殺到したという。
「当店の初代、私の祖父であります本清太郎が“九谷焼は海外だけでなく絶対に東京でも売れる”と思って上京してきたと聞いております」(本さん)
というわけで、「NHKたぶんこうだったんじゃないかリモート劇場」がスタート! タイトルは「ラーメン、つけ麺、本イケメン」で、清太郎役は山西惇が、妻のさを役は松永玲子が演じた。
「こんなにきれいな皿なのになんで売れない?」と困っている清太郎。当時の九谷焼は生活の器というより装飾品として扱われていたので、庶民にとっては高価すぎたようだ。そんな清太郎を、さをは気晴らしで浅草へのデートに誘った。浅草でお腹が空いた2人は、当時はまだ日本で馴染みがなかった中華そば(後のラーメン)を食べることにした。明治43年に開業した浅草の中華料理店が中華そばの販売を始め、浅草で評判になっていたのだ。
食べてみると、確かに美味しい。「こんなに美味しいお店なら、これからももっと繁盛するでしょうね」と、中華そばに舌鼓を打つさを。妻の言葉を聞いた清太郎は、「九谷焼にこだわらず、どんぶりを中華そばのお店に売ったらどうやろ!」と、九谷焼を諦めてどんぶりを売ることを決意するのだ。やがて、中華そばは大人気になり、浅草以外の街でもラーメンを扱うお店が増えていった。すると、それらのお店からラーメンのどんぶりの注文が殺到! いつしか、清太郎の店はラーメンどんぶりの店として有名になった。
そんなある日、あるラーメン店の店主から「もっと中華そばに合う中国っぽいどんぶりにならないかね?」とリクエストされる。悩む清太郎に、さをは「中華そばのどんぶりも大事ですけど、九谷焼きを忘れてませんか!?」と詰め寄った。そのとき、さをが持っていた九谷焼を見て、不意に清太郎がひらめく。ぐるぐるした模様が目にとまったのだ。これは建築物や磁器などに古くから描かれていた、中国の伝統的な雷紋という模様。九谷焼の職人たちは、日本に持ち込まれた中国の磁器から雷紋を取り入れ、以降、九谷焼でもお馴染みの柄になっていた。
「これ、考えてみたらもともと中国や! 中華そばのどんぶりにその雷紋を入れたら中国っぽくなるんじゃないけ!?」(清太郎)
また、3代目の本さんは「清太郎は九谷焼でも馴染みの深かった雷紋とか模様を入れることで九谷焼の製品を残したかったんじゃないか」と解説している。この雷紋を入れたどんぶりをラーメン店に売り込んだところ、「中国らしい雰囲気が出ている」と大好評! その後、屋台ブームと共に雷紋入りどんぶりも瞬く間に全国に広がり、いつしかラーメンのどんぶりと言えばぐるぐる模様というイメージが定着したのだ。つまり、現在のラーメンどんぶりは九谷焼とどんぶりのハイブリッドというわけ。読み通りにラーメンがウケ、その器を売って清太郎は大儲けしたというわけだ。
この正解VTRを見終わった後、唐突に夏木がチコちゃんに抗議し始める。
夏木 「チコちゃん、でもさあ、大まかに言うと私の答え合ってませんか?」
チコ 「う~ん、具体的に言うとちょっと違いましたけど」
夏木 「まあ、清太郎さんを通してるけど、中国から来た模様が……っていうことじゃないの?」
岡村 「確かに。九谷焼が出なかったっていうだけですもんね」
チコ 「よし、岡村! ここはもう一発、撮り直そう!」
前々回ゲストの五木ひろしに対する態度といい、どうも最近のチコちゃんは大御所に弱い。
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