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映画『zk/頭脳警察50 未来への鼓動』公開記念インタビュー

PANTAの先祖は甲賀忍者、父親はCIAだった!? ロック史に残る「頭脳警察」伝説が明るみに

PANTAが語る、アフターコロナの時代

ーー先祖が忍者、父親はCIA関係、PANTAさんは反体制的な歌を歌い続けるロックミュージシャンって、凄すぎます。

PANTA 俺が勝手にそう思っているだけなんだけどね。でも、情報収集能力は今の日本がいちばん必要としているもの。米国に頼るんじゃなくて、日本で独自の情報を収集して、そして入手した情報をきちんと使わないとダメですよ。自衛隊にも「二別」という昔の「中野学校」みたいな部署があるけど、米国の顔色を見るばっかりになっている。諜報組織は軍隊よりも強いんだから、きちんとシビリアンコントロールして、外交戦略をやっていかないと、米国と中国に挟まれている日本は生き残れないよ。こんなことをロックミュージシャンに言わせて、この国はどーなんだよ(笑)。

ーー映画やアニメにも詳しいPANTAさんにもっとお話をお聞きしたいのですが、今回はお時間のようです。コロナ禍で音楽業界も映画業界も大変な状況になっています。PANTAさんはそのことをどう受け止めていますか?

PANTA 出版業界も大変でしょ? 今はみんなが大変な時代。もう、コロナの前には戻ることはできない。でも、全世界が同じようなスタートラインに立った、と考えることもできる。ライブができなくなったとか、配信でやって行くとか、そんなスタイルの問題じゃないと思う。根本的に考え直したほうがいい。「音楽ってなんだろう」「出版って何?」とね。元々はエジソンが蓄音機を発明する以前は、レコードなんて存在しなかった。印刷技術が開発されるまでは、本も雑誌も存在しなかった。原点に立ち返ることができる、いい機会じゃないかな。

ーー「頭脳警察」が結成50年を迎えても若々しい理由が、今の言葉からも分かるような気がします。

PANTA ハハハ、いつまで経っても大人になれないだけですよ(笑)。

◇ ◇ ◇

『zk/頭脳警察50 未来への鼓動』

出演/頭脳警察 監督・編集/末永賢

企画・製作プロダクション/ドッグ・シュガー

配給/太秦 7月18日(土)より新宿K’s cinemaにて公開

(c)2020 ZK PROJECT

http://www.dogsugar.co.jp/zk.html

PANTA(中村治雄)

1968年、「ピーナツバター」としてホリプロに一時所属。1969年12月にドラマーのTOSHI(石橋俊明)と「頭脳警察」を結成。過激な歌詞内容のため、デビューアルバム『頭脳警察1』は発売中止、セカンドアルバム『頭脳警察2』は放送禁止扱いとなる。1975年12月に解散。その後、ソロ活動、再結成を経て、2019年に「頭脳警察」結成50周年記念アルバム『乱破』を発表。俳優として『下忍 赤い影』(2019年)に出演、自伝的小説『頭脳警察前夜 Episode Zero』(ぶんか社)を執筆するなど多彩な分野で活躍している。

最終更新:2020/07/18 12:12
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