トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『半沢直樹』の勝因は令和も通じるのか?

『半沢直樹』が驚異的視聴率を叩き出せた理由…その勝因は令和でも通じるのか?

日曜劇場『半沢直樹』公式サイトより

 2013年に放送され、最終回で平均視聴率42.2%(関東地区、ビデオリサーチ調べ/以下同)という驚異の数字をたたき出した平成の大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)。その後長らく続編が待たれていたが、新型コロナウイルスの影響を受けて放送が延期されていた『半沢直樹』の第2シリーズが、7月19日から放送される。

 7月9日と13日の2週にわたって第1シリーズのダイジェスト版『半沢直樹 特別総集編』が放送されたこともあり、ネットでは「待ってました!」など、放送前から7年ぶりに返ってくる『半沢直樹』を楽しみするファンのコメントであふれた。

 当時、『半沢直樹』が記録的な大ヒットを生んだ理由は、やはりサラリーマン層をターゲットにしたことだろう。同作品は、池井戸潤の「オレたちバブル入行組」(文藝春秋)と「オレたち花のバブル組」(同)を『半沢直樹』というタイトルに変えてドラマ化された。

 主人公・半沢直樹の“バブル経済末期に銀行に入行した東京中央銀行バンカー”という設定も、日曜夜のドラマ枠のメインターゲットのひとつである40・50代に刺さる内容となった理由の一つだ。また、主人公と敵役がはっきりと分かれた構図や、2つの原作をもとにスピード感を重視した5話ずつの2部構成にするなど、わかりやすいさと面白さを兼ね備えた物語の展開がターゲット層以外の視聴者を引き込んだ。

 さらに、ドラマに色を添えたのが、堺雅人をはじめとする豪華キャストの“顔芸”や、正義感あふれるキメ台詞だ。半沢が作中に言い放つ「倍返しだ」は、2013年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にも選出。ネットでは、半沢や香川照之演じる大和田常務の“顔芸”のアップ画像がタイムラインを埋め尽くすなど、話題を呼んだ。

 15%を超えればヒットといわれる昨今のドラマ業界。2019年に放送された大人気ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)ですら、最終回視聴率は19.4%という結果に。この数字を見れば、いかに『半沢直樹』が伝説の名ドラマだったかがわかるだろう。

 一方で、『半沢直樹』の成功をもとに、その後、日曜劇場の枠では、池井戸潤原作作品を中心に、同じような路線のドラマが多く放送され、すでに飽きられつつあるのではないかという見方もある。

 そんな心配をよそに、前作に続き、大ヒットを記録できるか。『半沢直樹』第2シリーズの視聴率に注目が集まる。

■放送情報
日曜劇場『半沢直樹』
TBS系にて、7月19日(日)スタート 毎週日曜21:00~放送(初回25分拡大スペシャル)
出演:堺雅人、上戸彩、及川光博、片岡愛之助、賀来賢人、今田美桜、池田成志、山崎銀之丞、角田晃広、今井朋彦、粟島瑞丸、土田英生、小久保寿人、加藤啓、丸一太、持田将史、戸次重幸、益岡徹、井上芳雄、南野陽子、山根基世ほか
原作:池井戸潤
脚本:丑尾健太郎ほか
演出:福澤克雄、田中健太、松木彩
プロデュース: 伊與田英徳、川嶋龍太郎、青山貴洋
制作著作:TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2020/07/19 08:00
ページ上部へ戻る

配給映画