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水に浮かぶいかだを分娩台わりに!? 豪雨続く中国雲南省で妊婦が洪水のなか出産! 赤ん坊の名前はまさかの……

水に浮かぶいかだを分娩台わりに!? 豪雨続く中国雲南省で妊婦が洪水のなか出産! 赤ん坊の名前はまさかの……の画像1
近隣住民によって運ばれ、洪水の中、分娩が行われている様子(捜狐網)

 7月4日から続いた断続的な暴雨の被害は九州全体に広がった。住宅被害は約1万2000棟、死亡者は60名以上となる見通しだ。梅雨前線の停滞は今後も続き、被害はさらに広がることが予想されている。

 ところで、お隣の中国でも暴雨による洪水被害が拡大しており、すでに1200万人もの市民が被災していることが報じられている。こうした中、奇跡的な生命の誕生について地元メディアが報じている。

 中新網(7月3日付け)は、雲南省昭通市で水中出産ならぬ洪水出産が行われたことを伝えている。記事によると、同市では連日続く暴雨の影響で各地で洪水の被害が深刻化していたという。そんな中6月30日、市内在住で臨月を迎えていた女性は陣痛の予兆を感じ、夫が救急車を要請した。しかし、市内の道路の多くはすでに水没していたため彼女の自宅まで救急車はたどり着くことができなかったのだ。

 女性の自宅周辺も水没していた中、近隣住民たちは女性を救急車まで運ぶため、タイヤなどを利用し簡易いかだを制作したのである。いかだ乗った妊婦は、住民たちに引っ張られながら近くの救急車まで運ばれていたのだが、その途中陣痛が始まってしまったのだ。

 洪水に浮かぶいかだの上で突如始まってしまった陣痛に、近くの救急車で待機していた医師はいかだ上での分娩を決めた。医師が立ち会う中、この女性は無事男児を出産した。母子ともに健康に問題はなく、世界初と言える今回の洪水出産に対し、ネット上では祝福のコメントが寄せられている。

 男児の両親は、メディアの取材に対し、洪水という困難な環境の中生まれた子どもに「水生(シュイション)」という名前を名付けたことを語っている。

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警察署で誕生した赤ちゃんと関係者たち(雲南網)

 洪水被害の中での奇跡的な出産は、同じ雲南省で他にも報告されている。今月5日深夜、雲南省德宏州では、出産間近の妊婦を乗せた救急車が病院に向かっていた。しかし、暴雨による洪水の影響で走行が困難となっていた。救急隊員が近くの警察署に相談したところ、警察署員は署内に簡易の分娩室を作りそこで出産することを提案。妊婦が署内に搬送され、わずか5分後に無事女児を出産した。

 洪水の中、無事に誕生した小さな命たちは、この先の人生もきっと力強く生きてくれることだろう。

廣瀬大介(ひろせ・だいすけ)

明治大学卒業後、中国の重慶大学へ留学。メディア論を学び、帰国後は中国の社会問題についてウェブメディアを中心に執筆している。

ひろせだいすけ

最終更新:2020/07/16 18:00
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