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『やまとなでしこ特別編』ネットの大反響をよそに視聴率不発! 再放送ブームに乗れないフジテレビ

ネットの大反響をよそに『やまとなでしこ特別編』視聴率不発! 再放送ブームに乗れない裏でフジテレビのしたたかな狙いの画像1
(写真/ Stuart C. Wilson・ 特派員 『gettyimages』より)

 松嶋菜々子が主演する月9ドラマの再放送『やまとなでしこ 20周年特別編』(フジテレビ系)の第2夜が、13日に放送される。第1夜はどうやら、ファンやフジテレビが期待していたほどの数字は取れなかったようだ。

 2000年の12月クールで放送された同作は、平均視聴率26.4%で、最高視聴率は34.2%を記録したおばけドラマ。当時すでに『月9』ブランドは迷走を始めていたが、NHK朝ドラのヒロインや「2代目きれいなおねえさん」に抜擢され人気絶頂だった松嶋が、玉の輿目指して合コンにドハマリする意地汚い美人CAという過剰な役を演じ、ギャップもあって大人気に。彼女の代表作となった。

 放送後には何度も再放送されていたものの、主要キャラクターを演じる押尾学が実刑判決を言い渡されたことなどから、事件以降フジテレビ本体だけでなくBSやCSでの再放送されなくなった。同局が運営するVODサービスのFODにもアップされてなく現在、同ドラマを見るには、ツタヤディスカスなどでDVDソフトをレンタルのみとなっている。

 この伝説のドラマがついに地上波で再放送するとあって、ネット上では一時大騒ぎに。ニュースメディアが、押尾の出演シーンが放送されるかどうかについて掻き立てたり、掲示板でも実況中継系をはじめ複数のスレッドが立ち上がるほどの活況ぶりだった。

「第1夜の放送中には、『♯やまとなでしこ』がツイッターのトレンドで1位になり、各世代で人気が再燃したかのようでしたが……蓋を開けてみたら平均視聴率が個人5.2%、世帯でも9.7%とさえない結果でした。月9枠にはスポンサーがついているし、再放送なのでこの数字儲けもんかもしれないですけど、世間が期待していたほどではないですね」(キー局関係者)

 コロナ禍で世間がドラマ再放送に沸く中でフジテレビは、いまいちその流れに乗れていない様子。

「ドラマ制作が滞る中で各局は、人気ドラマの再放送に活路を見出しました。『野ブタ。をプロデュース』(日テレ系)や『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)などが高視聴率をマークし話題となりましたが、フジテレビはその波に乗り切れていなかった。『グッド・ドクター』や『古畑任三郎』などのヒット作品を用意したのですが、ことごとく狙いを外してましたね。フジテレビは数年前まで夕方にドラマの再放送枠があったので、もしかしたらレア感がなかったのかもしれません」(同)

 一方でこんな意見も。

「平均視聴率9.7%はよくはないですが、SNSも大盛りあがりでしたし、スポンサーに顔向けできないほどではないとは思いますけどね。その上で、例えば『鍵のかかった部屋』は再放送されたことで、DVDが再び売れてランキングにも入っていました。『やまとなでしこ』もVODサービスへの配信がいまのところないので、反響でDVDが売れていますよ」(テレビ局社員)

 たしかに7月12日現在、各ECサイトのDVD人気ランキングを見ると、『恋は続くよどこまでも』(TBS系)などにまざって『やまとなでしこ』も1位~5位にランクインしている。

 再編集した特別編は豪華なプロモーションビデオみたいなものだろうか。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2020/07/13 17:30
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