石原さとみ『アンサング・シンデレラ』のヒットは約束されている!? 過去の医療ドラマから考察
石原さとみの主演ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)が、7月16日(木)から放送が開始される。原作は漫画作品「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」で、日本の連続ドラマ史上初となる“病院薬剤師”にスポットを当てた医療ドラマである。
医療ドラマは、老若男女から人気があり、比較的視聴率が取りやすいことで知られる。理由としては、1話ごとに物語が完結するテンポの良さや、病院という誰もが一度は訪れたことがある場所が舞台となっていることが挙げられるだろう。また、命を扱う内容が主なため、「助かるか助からないかは主人公次第」というドラマチックな展開は感動を生みやすい。人が倒れたり痛みに悶える姿にショックを受け、臨場感のあるオペシーンにドキドキさせられ、患者が無事助かれば家族のように胸をなでおろす。こうして視聴者は無意識的に感情を揺さぶられ、医療ドラマの虜になっていくのだ。
さらに、病名や器具の名前など聞きなれない専門用語が飛び交う非日常感や、頭脳明晰で優秀な人たちが集まる医療現場への憧れもあるだろう。こうした数々の理由が相交わって、医療ドラマは評判・視聴率ともに安定感のあるジャンルとなっている。果たして、『アンサング・シンデレラ』は視聴者から好評を博し、ヒット作となれるのだろうか。過去に放送された医療ドラマの成功事例を振り返りながら予想していく。
まず代表的な事例として挙げられるのが、2012年からテレビ朝日系列で放送されている『Doctor-X 外科医・大門未知子』シリーズ。「私、失敗しないので」と宣言し、数々の困難な手術をこなしていくフリーランスの女性外科医・大門未知子の活躍を描いた物語である。主演の米倉涼子を始め、西田敏行や泉ピン子といった大物俳優をヒール役として迎え、19年に放送された最新の第6シリーズの最終話は平均視聴率19.3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ/以下同)を記録。大門の言う通り“失敗しない”結果となった。
また03年に放送された『白い巨塔』(フジテレビ系)も、最終話で平均視聴率32.1%を獲得した大ヒット作である。19年にはV6・岡田准一主演のリメイク版がテレビ朝日系列で放送され、最終話の平均視聴率は15.2%と前作には劣るものの、テレビ離れが著しい状況下では充分ともいえる結果を残した。
ほかにも『コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―』(フジテレビ系)や、『Dr.コトー診療所』(同)などが高視聴率を記録し、日本のドラマ史に名を刻んできた。これらのヒットした医療ドラマを振り返ると、『Doctor-X』『白い巨塔』は物語そのものの面白さで視聴率を獲得し、『コード・ブルー』『Dr.コトー』は役者陣の人情味ある熱演っぷりにファンがついて人気を博した印象だ。
『アンサング・シンデレラ』は、主演の石原を始め、田中圭や桜井ユキなど、演技力に定評のある俳優陣が脇を固めている。また、現在療養中の清原翔の代役として起用された成田凌も、演技の変幻自在さが高く評価されている若手俳優期待の星だ。また、物語としても病院薬剤師という珍しいテーマを扱っていることに、放送前から大きな注目が集まっている。少し大げさかもしれないが、『アンサング・シンデレラ』は、これまでにヒットした医療ドラマのいいとこどりなのかもしれない。近年視聴率が低迷していた石原にとっても、久しぶりのヒット作となる可能性も大いに期待できる。来週の初回放送を楽しみに待ちたい。
■番組情報
木曜ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』
フジテレビ系にて、7月16日(木)スタート/毎週木曜22:00~
出演:石原さとみ、田中圭、西野七瀬、真矢ミキ、成田凌、 桜井ユキ、井之脇海、金澤美穂、迫田孝也、池田鉄洋、でんでん ほか
原作:荒井ママレ
脚本:黒岩勉
演出:田中亮、相沢秀幸
音楽:信澤宣明
プロデュース:野田悠介
制作著作:フジテレビ第一制作室
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/unsung/
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