「逸脱してるじゃん。逸脱しまくり」広瀬香美、冬の女王からネットの女王へ “魔改造”
#広瀬香美 #ダウンタウンなう #伊藤沙莉 #魔改造の夜
伊藤沙莉「まさか自分がこんな興奮すると思わなかったですね。すごい嬉しい」
4日深夜のNHK総合で、奇妙で面白い番組が放送されていた。『魔改造の夜』。NHKのBSプレミアムで6月26日に放送された回の地上波での再放送だ。なお、同番組は今回を含め2回放送されており、1回目はBSで6月19日に、地上波では25日に放送済みだ。
NHKのウェブサイトにある同番組の説明によると、”魔改造”とは「オモチャや家電のリミッターを外し、えげつないモンスターに改造する行為」である。そして、エンジニアたちがその魔改造に挑戦し対決するエンターテインメント番組が『魔改造の夜』だ。
集められたのは3組のエンジニア集団。最高学府の頂点に立つT大工学部、東京下町工場の星・H野製作所、国内自動車メーカーの巨人・T社の面々だ。NHKだからなのか、番組上の演出か、各チームの名前はイニシャルで伏せられているが、有名どころ過ぎてもはや意味がない。
1回目の放送でエンジニアたちが挑戦していたのは「トースター高跳び」。焼き上がると食パンが飛び出るタイプのトースターを予算5万円以内(試作を含む)で改造し、どれだけ高く食パンを飛ばせるかが競われた。
で、この競技の画面がもういい意味で”バカ”で可笑しい。焼き上がるとトースターが真っ二つに割れて、グルグル回転する機構がパンをハンマー投げのように振り回し始めるT大チーム。トースターの上でタイヤのようなものがうなりをあげて高速回転し、食パンを空高く飛ばすH野製作所チームとT社チーム。しかし、T大のマシンはタイミングが上手くいかず食パンを床に叩きつける。H野製作所のマシンから発射された食パンは空中で分裂してしまい、「おいしそうに焼けていない」との理由で失格になったりする。
なお、このトースター高跳びの勝者は、9m95cmをマークしたH野製作所だった。競技を実況していた矢野武アナウンサーが「世界新記録!」をテンション高く連発しているのも可笑しかった。こんな競技、他にどこでやってるんだ。
2回目の放送のお題は「ワンちゃん25m走」。普通であれば25mを12分以上かけてよちよちと歩く可愛いおもちゃのワンちゃんを、いかに速く走らせるかが競われた。ワンちゃんの顔を残していれば改造は自由だ。
そのレースの映像も、やはりいい意味でバカバカしい。H野製作所のワンちゃんが勢いよく飛び出すも途中で失速。後ろから猛スピードで追撃するT社のワンちゃんがまくり、勝者となった。で、そのT社のワンちゃんの改造後の姿が、4つのワンちゃんの頭を組み合わせた造形。怖い。「えげつないモンスターに改造する」ってそういう意味じゃない。なお、T社のタイムは18秒301。世界新記録だ。
すぐに役に立たない無駄なものにも意味がある。遊びの中からこそ新たな時代を支える技術が生まれてくる。番組にはそんなコンセプトがあったようだ。番組を視聴していた側の感想としては、顧問役としてワンちゃん25m走の一部始終を見終えた俳優、伊藤沙莉の感想に尽きる。
「まさか自分がこんな興奮すると思わなかったですね。すごい嬉しい」
技術に裏打ちされた真剣な逸脱が見る者の感情を揺さぶる。そう考えてみると、広瀬香美もある意味で”魔改造”されているのかもしれない。90年代当時からその声の高さが話題になっていた彼女だが、ボイストレーニングを毎日30年ほど続けた結果、今では『ロマンスの神様』を2音キーを上げて歌えるらしいし。
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