東京都民は何も考えていない? 都知事選で小池百合子「勝因の一番はコロナ」
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
ところで、都知事選で小池百合子が圧勝した。当選間違いないことは事前からわかっていたことだが、これほど勝たせるというのは、東京都民が何も考えていない証拠だろう。
たしかに、小池と対抗しうる候補がいなかったことは事実である。だが、街頭にも出てこない、他の候補との討論会も拒否する、学歴詐称や過去4年間ほとんど何もやってこなかった都政を総括することもしなかったのでは、何のための都知事選なのか。
7月6日の朝日新聞の社説でも、
「豊洲市場問題を始めとして何度か目にしてきた、聞こえのいい言葉だけで実行を伴わない政治は願い下げだ」
と厳しく批判している。
東京五輪にのめり込み過ぎて、他のことはほとんど手に付かなかった小池都政に、なぜ、都民ははっきり民意を示さなかったのか。
小池の対抗馬を出さなかった自民党にも重大な責任がある。安倍首相、二階幹事長は、この程度の首長で東京はいいと考えているのだろう。
勝因の一番は、コロナであろう。小池はコロナに密かに感謝しているはずだ。
こうした国難ともいうべき時、人間は保守的になるものだ。劇的に変化させようとは考えない。それしか小池に入れた「理由」が、私にはわからない。
これに味をしめたのは小池だけではない。安倍首相も、この結果を見ていて、解散するならコロナが終息しないうちだと、心に刻んだはずだ。
何の対策もほとんどとらないのに、欧米に比べて感染者も死亡者も圧倒的に少ない。
安倍政権が信頼されているという話では全くない。だが、安倍のような人間は、千載一遇のチャンスだと考えているはずだ。
解散総選挙に打って出て、有権者が知らないように党の公約の中に「憲法改正」を入れ込み、勝ったら、多くの有権者が理解を示してくれたと開き直り、任期を延ばして「改憲」してくるのではないか。
もはや、安倍の頭の中は、コロナではなく、「改憲」でいっぱいなはずだ。困ったことだ。今のように、コロナで体も心も閉じこもってしまっている日本人には、選挙で自民党に勝たせることがどいう意味を持つのかが、理解できないのかも知れない。
早ければ9月解散か。何とかしなければ。
ガラッと変わってフライデーから。北村匠海(22)という俳優がいる。17年に映画『君の膵臓をたべたい』で日本アカデミ―賞新人俳優賞を受賞し、今年4本もの主演映画が封切られるという売れっ子だそうだ。
その北村と、近所でいそいそと買い物をし、朝まで一緒に過ごす女性がいるというのだ。
彼女は彼より5歳上で、美人過ぎる社長秘書としてメディアに取り上げられたこともあるそうだ。
めでたしめでたしのはずだが、そうはいかなかった。6月上旬のある日、北村がタクシーで向かったのは、先の彼女とは違う美人だったというのだ。まあ今が一番、無理がきく年齢だから、仕方ないんだろうな。
さて、先週文春が報じた、イージス・アショアに搭載予定のアメリカ、ロッキード・マーチン社のレーダーには、射撃管制能力がない、要は不良品だという報道に、河野防衛相を始めとする防衛省の人間たちが、打ち消しに躍起になっていると、文春が報じている。
既に契約がされ、1800億円という血税が浪費されたのに、国民への説明もなく、いまだに火消しに走り回っているとは、情けない人間たちである。
こんな連中に「国民を守る気概」などあるはずはない。
さて、河井克行と案里夫妻の参議院選最中の「買収」は、留まるところを知らない。
2人の逮捕後、町長、市長、町議たちが次々に受領を認め、辞職している。
その中で、こんな話もあると文春が報じている。
広島県安芸太田町にあるスキー場、「恐羅漢スノーパーク」に対して、降雪機設置のための補助金、国から計8800万円がついたというのである。
また翌年、町議会から2年で8800万円の予算がつくことが決定したというのだ。
スキー場の社長が国に申請した時期は、参議院選とぴたりと重なるという。
もちろん、この人物と河合克行は親しい。この社長も、河井の選挙には社を挙げて協力していたという。職務権限を問うのは難しいかもしれないが、丁寧な説明がなされる必要があること、いうまでもない。
河井克行と妻の案里は逮捕されたが、やはり文春が、公設第一秘書が後援会幹部の通夜で香典を渡す一部始終を撮影して、公選法違反ではないかと報じた、菅原一秀前経産相のケースは、6月16日に公の場で菅原が、「違法性の認識があった」と認め謝罪したのに、「公職選挙法を無視、または軽視する姿勢が顕著とまでは言い難い」として、6月25日に特捜部は不起訴処分にしてしまったのである。
なぜだ! と怒りの収まらない文春は、あれこれ不起訴の理由を探るが、私は、政治アナリスト・伊藤惇夫のいう、現職代議士である河井夫妻を逮捕して、「その上、菅原氏までやると、官邸VS.検察の全面戦争となってしまう」から、この辺で手打ちにしようという思惑が働いたのではないかという意見が、的を射ていると思う。所詮検察なんて、そんなもんなんだ。
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