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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 進化するコンビニつまみ4選
コンビニ新商品「Tuesday Morning Reviews」#9

レンジで1分加熱するだけ…セブンイレブンの新発明「ヤンニョムチキン」がめちゃうま! 進化するコンビニつまみ4選

「コンビニの新商品はいつ並ぶのか?――それは火曜の朝である」

 1年間に5000品超の新商品が並んでいる日本のコンビニエンスストア。「バスチー」のように大ヒットするものがある一方で悲しいかな、日の目を浴びずに消えていくものが山ほどあるのもまた現実だ。本コラムでは、火曜朝に発売されるコンビニ新商品を独断と偏見でチェックし、そのポテンシャルを予測。また、ひっそりと消えていくコンビニ新商品を記録しておくのが「Tuesday Morning Reviews」である。

 なおこのレビューは、流通アナリスト・渡辺広明氏と主夫リーマン・テキパキオ氏の私見たっぷりな辛口対談によってお届けします。

◇ ◇ ◇

テキパキオ(以下パキオ):今週はコンビニのレジ袋有料化のニュースが大きすぎて、正直新商品にとっては話題になりにくい状況でしたね。

渡辺広明(以下渡辺):はい。7月1日は朝から晩まで取材しましたが、思っていたよりも現場の混乱は少なかったというのが正直な感想です。実際に店舗を見ていて感じたのは、レジ袋購入者の70~80%が男性客であること。やっぱりスーパーを使う機会が多い女性はエコバッグを持つことに慣れていたようだね。

パキオ:僕もスーパー大好きなのでエコバッグ持ち歩いてます。さて、今週はおつまみになる新商品を食べ比べてみましょう!

渡辺:いいですね。コロナによる外出自粛の影響で外食に行けなかった、緊急事態宣言後もなかなか飲みに行く機会がないことでコンビニではお酒の売り上げが1.2倍程度増えていて、冷蔵でないワインやウイスキーなども売れています。なので、この時期にコンビニがおつまみを売り出すのは大変理にかなっていますよ。

パキオ:まずはローソンの「Lチキ チーズ燻製風味」(税込み218円)から食べてみましょう。

渡辺:「からあげクン」の陰に隠れがちだけど、Lチキも発売から11年目を迎えたロングセラー。ファミチキがチーズを出したのに追従した気もするけど(笑)。

パキオ:はんぺんみたいな形。切ってみるとチーズがたっぷり入っていますね。

渡辺:(食べながら)これは燻製チキンだっけ!? それとも燻製チーズ入りなんだっけ?

パキオ:燻製チキンだと思いますけど、そんなに燻製は強くはありませんね。それより鶏肉がすごくみっちりしている気がします。

渡辺:確かに。チーズがたっぷりでおいしいんだけど、肉汁あふれるジューシー感がない。

パキオ:はい。目を閉じたまま食べると、マクドナルドのチキンナゲットですよ(笑)。

渡辺:お酒のおつまみにするなら、ジューシーなファミチキのほうがいいかもしれないね。

パキオ:次はファミマの「手羽先」(90円)を試食してみましょう。サークルKサンクスが始めた焼き鳥がコンビニ各社に広がって、ついに手羽先にたどり着いたのかって感慨深いものがあります。

渡辺:そうだね。お世辞にも食べやすいとはいえない手羽先を売り出したのは、明らかにテイクアウト需要の高まりからだと思う。結局、コンビニといえば鶏肉なんですよ。「からあげクン」も「ファミチキ」もサラダチキンも。

パキオ:そうですね~。スパイシーな味わいでビールに合いそうです。手羽先は可食部分が少ないからひとつじゃ物足りなくなりますね。冷凍おつまみ「焼いてる! こてっちゃん」(税込み288円)も激ウマです。子供のころからあのCMが好きだったんですよ(笑)。

渡辺:「こてっちゃん」はローソンでもチルドを出していたよね。ただ賛否両論があるプライベートブランド(PB)デザイン変更でせっかくの「こてっちゃん」ブランドが大変わかりづらくなってしまいました。もしかしたらその隙をついてファミマが冷食を売り始めたのかもしれない。それにしても濃い味でビールが進むね!

パキオ:最後は見た目で「おつまみだ!」と認知できるセブンのテトラパックシリーズからの新商品「ヤンニョムチキン」を食べてみましょう。甘辛い味付けが人気の韓国料理です。

渡辺:韓国料理の人気はすごいよね。コンビニでも「チーズタッカルビ」を見たし、ミニストップでは「チーズハットグ」がヒット。ローソンの「チーズドック」も名前こそ違うけど完全にハットグを意識した商品です。

パキオ:食べ物と話がズレますが、Netflixでも韓国ドラマの「愛の不時着」と「梨泰院クラス」が大人気だとか。どちらも見てないのでヒットの秘密までわかりませんけど。

渡辺:結構見た目が赤いから辛いのかと思っていたけど、甘辛なんだね!

パキオ:コチュジャンとケチャップを混ぜて作るんですよ。家庭でも簡単に作れる料理ですけど、電子レンジで1分加熱するだけでこのクオリティのものが食べられるのは大満足です。

渡辺:コンビニのおつまみといえば昔は乾きものが中心で、その後は揚げ物が充実したカウンターフードだと思っていたけど、今では冷蔵も冷凍もおつまみになるものがいっぱいあるんだね。

パキオ:はい。豆でおなじみの「でん六」のとってもEサイズシリーズなんてコンスタントに売れていますよ。「ポリッピーチョコ」なんてかなりのヒット商品ですよ。

渡辺:売り場をよく観察してるね~。

パキオ:のんべえはいかにお酒をおいしく飲むか貪欲なんです(笑)。

【今日のまとめ】

・家飲みニーズの高まりでコンビニではおつまみが充実している

・なかでも冷凍と冷蔵ケースでおつまみが増殖中

 

渡辺広明(流通ジャーナリスト)

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浜松市出身。2児の父。マーケティングアナリスト、日本唯一の流通アナリスト、コンビニ評論家、流通ジャーナリスト、約730品の商品開発に携わるマーケター、元コンビニバイヤー、元コンビニ店長、現コンビニアルバイター、「浜松市やらまいか大使」(観光大使)など、さまざまな顔を持つ。フジテレビ『Live Newsα』レギュラーコメンテーター『ホンマでっか⁉TV』レギュラー評論家として活躍する他、スポーツ紙「東京スポーツ」に連載を持ち、ニュース・ワイドショー・新聞・週刊誌・ラジオなどのコメント・講演会・アドバイザリー・顧問業などでも幅広く活動中。趣味は「ドラゴンズ熱烈応援」「時折フルマラソン」「発展途上国の教育支援(ガーナ・ラオス)」。著書に『コンビニが日本から消えたなら』(KKベストセラーズ)

わたなべひろあき

テキパキオ(ライター)

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都内に住む30代サラリーマン。小学生のとき、母親の手伝いで料理に目覚め、兄の夜食を作るようになる。大学時代にはカジュアルイタリアンの厨房でアルバイト。就職後は自炊することがなかったが、3年前にアーティストとして働く妻と結婚して家事全般を担当。猛スピードで掃除洗濯をこなす様子から妻に「テキパキオ」と名付けられる。PB食品の食べ比べがスーパーの売り場徘徊が趣味。蛇口とシンクを磨くのが好きで、行きつけの飲み屋の閉店作業に加わりがち。

Twitter:@@tekipakio

てきぱきお

最終更新:2020/07/05 12:12
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