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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 石原さとみ『アンサング・シンデレラ』現象は生まれるか?

石原さとみ『アンサング・シンデレラ』で社会現象を巻き起こせるか? “石原さとみ効果”を振り返る

『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』公式サイトより

 7月16日から放送が開始されるドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』で主役を務める女優・石原さとみ。近年、彼女の主演ドラマの視聴率が低迷していることもあり、今作が「復活への試金石になる」と業界内外から大きな注目を集めている。
 
『アンサング・シンデレラ』は漫画家・荒井ママレ原作の医療系お仕事ドラマ。これまで脚光を浴びることが少なかった「病院薬剤師」が主人公であることから、全国に30万人以上いるという薬剤師として働く人々からも期待が寄せられている。
 
 石原といえば、今や女性たちの憧れの的。これまでも、ドラマで着用したファッションアイテムが流行するなどの“石原さとみ効果”が話題を呼んだ。ということで、ここでは、『アンサング・シンデレラ』以前の出演作で、彼女が巻き起こしてきた社会現象を振り返ってみよう。
 
 2014年に放送された『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)で石原は、松本潤演じる主人公・爽太を翻弄する天然かつ小悪魔的な女性・紗栄子を演じた。紗栄子はいわゆる“ぶりっ子”で、現実にいたら同性から目の敵にされるタイプ。それも、自分が可愛いことをわかっているような振る舞いをしたり、絶妙なタイミングで弱みを見せたりと、“あざとさ”が際立つ女性なのだ。
 
 本来であれば嫌われてもおかしくない役どころだが、石原演じる紗栄子は「あざと可愛い」として反響があり、男性はもちろんのこと女性からも大好評。ドラマで披露したモテテクニックは、ネット記事で多数取り上げられ、真似する女性が続出した。
 
 また、ピンクのワンピースやファー付きのコートなど、いかにもフェミニンな服装は女性から敬遠されがちだったが、これも紗栄子が着用すると真似する女性が急増。彼女が着たワンピースは即売り切れとなり、その後シルエットを模倣した商品が発売されるほどのブームとなった。「本当は可愛い服を着てみたい」と思っていた女性の本心を、彼女の存在が後押ししたのかもしれない。
 
 こうして、ネガティブに捉えられることが多かったぶりっ子のイメージを塗り替えた石原。そんな彼女が次にブームを巻き起こしたのは、16年に放送された『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)だ。
 
 石原演じるコーエツこと河野悦子は、とにかくファッションが大好きな女性。地味で日の当たらない出版社の校閲部に配属されるも、毎日華やかな服装で出社して「おしゃかわ(=校閲部のような場所でおしゃれをしていても可哀相)」とあだ名をつけられる。
 
 あまりの派手さにツッコミたくなるような回もあったが、女性視聴者はそのファッションに釘付けに。彼女が着用していたスカーフやダルメシアン柄スカートがトレンドになり、街では“コーエツ風”の服装をした女性を見ることが増えた。
 
 この2つの事例に共通しているのは、派手な服装や自分を可愛く見せることなど、世の女性たちの「本当はやってみたい」を石原の存在が肯定したということ。自分のスタイルで生きる女性像を石原がのびのびと演じることで、「自由に生きていいんだ」と視聴者に思わせたことが、“石原さとみ現象”を生んできたなのかもしれない。
 
 このように、演じる役どころとしては華やかなイメージが強かった石原だが、『アンサング・シンデレラ』では薬剤師というお堅い職業を演じることで新たなファン層を獲得し、新境地を開拓する可能性もある。彼女は視聴者の心を掴み、また社会現象を巻き起こすことはできるのだろうか。そして、低視聴率のスパイラルから脱却することはできるのだろうか。

 
■番組情報
木曜ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』
フジテレビ系にて、7月16日(木)スタート/毎週木曜22:00~
出演:石原さとみ、田中圭、西野七瀬、真矢ミキ、成田凌、 桜井ユキ、井之脇海、金澤美穂、迫田孝也、池田鉄洋、でんでん ほか
原作:荒井ママレ
脚本:黒岩勉
演出:田中亮、相沢秀幸
音楽:信澤宣明
プロデュース:野田悠介
制作著作:フジテレビ第一制作室
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/unsung/

早乙女りこ(ライター)

東京生まれ神奈川育ちのフリーライター。映画・ドラマはジャンル問わず幅広く鑑賞しており、物語の展開を予想したり、役者の演技を複数作品で見比べたりすることが趣味。

さおとめりこ

最終更新:2020/07/07 17:41
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