持続化給付金の官民癒着問題 背景にASKAも籠絡された「秘密クラブ」?
#電通 #持続化給付金 #パソナ
コロナ禍が“政官財”の癒着をあぶり出した。経済産業省が主導する「持続化給付金」だ。新型コロナウイルスの影響で売上高が半減した中小企業などに最大200万円を支給するという事業だが、経産省からの民間委託の在り方に批判が集まっているのだ。
「経産省は競争入札を経て、4月に『一般社団法人サービスデザイン推進協議会(以下、サービスデザイン)』なる法人に769億円で委託を決めました。しかし、そのサービスデザインが事業を大手広告代理店・電通に749億円で再委託。事業をほぼ丸投げされた格好の電通は、子会社を通じて人材派遣大手のパソナやコールセンター業務大手のトランスコスモス、大日本印刷などに外注していたのです。さらに、事業を受託したサービスデザインは従業員が二十数名しかいない法人で、活動実績も乏しいものでした。そんな法人がなぜこれほど巨額の国家事業を落札できたのか。背景に経産省との癒着があったのではないかと、疑念の声が噴出しているのです」(大手紙社会部記者)
問題の社団法人とともに経産省との「特別な関係」が取り沙汰されているのが、電通、パソナ、トランスコスモスの3社だ。中でも最大の疑念を向けられているのが、小泉純一郎政権時に経済財政政策担当大臣を務め、「聖域なき構造改革」を主導した竹中平蔵会長率いるパソナ。民間議員として安倍政権の経済政策にも深く関わる竹中氏については、政府の政策決定に関わるポジションにいながら、民間企業の会長職も兼ねていることに、「利益相反だ」との批判が絶えず、小泉政権下での派遣労働の原則自由化によって急成長したパソナにも「格差拡大の元凶」との指摘が相次いでいる。
パソナと経産省との癒着の現場として俎上に上がったのが、都内屈指の高級住宅街である港区元麻布の一角にあるパソナ所有の迎賓館「仁風林」だ。
「パソナが所有する保養施設で、過去にもメディアに取り上げられたことがありました。歌手のASKAが覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された事件です。ASKAと共に逮捕された愛人はパソナの社長である南部靖之氏の秘書を務めており、2人が出会ったのがまさにその仁風林だったのです。ASKAが魅了された美人秘書ばかりではなく、パソナ社内でもよりすぐりの美女が接待役として控える仁風林には、多くの政治家が招かれ、その接待リストには、松本洋平・経産副大臣のほか、西村康稔・新型コロナウイルス政策担当相も名前を連ねていました。南部氏はこの迎賓館で夜な夜な政治家や官僚への接待を繰り返しており、密室での会合で自社への利益誘導を図っていたのではないか、との疑念が尽きないのです」(同)
酒池肉林の宴を連想させる、謎めいた「仁風林」の実態。こうした秘密クラブを有するのは、パソナ・南部氏だけではない。
「80年代に登場し、急成長を遂げた大手旅行代理店の代表が銀座で運営していた『J』という秘密クラブがそれです。会員になるとサロンへの出入りが可能になるのですが、在籍するのは全員が現役の女子大生。ミスコン経験者も多く在籍し、なかにはキー局のアナウンサーになった者もいます。団体のリストには、有名政治家や高級官僚が名前を連ねていたという話です」(同)
権力を掌握する「上級国民」たちが集う秘密クラブでは、新型コロナウイルス禍という未曾有の危機に苦しむ庶民の感覚とはかけ離れた宴が、今も繰り広げられているのだ。
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