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就活生に1番人気のテレビ局はテレビ東京!? 『ゴッドタン』ほか番組好調の裏で過酷な現場も

テレビ東京

 人材採用などを支援する株式会社ワークス・ジャパンの調査によると、2021年3月に大学と大学院を卒業・修了する学生の就職希望先人気ランキングで、テレビ業界で人気NO.1に輝いたのは意外にもテレ東だった。ランキングの上位100位以内に入ったテレビ局は、テレビ東京(51位)とNHK(61位)の2社のみ。かつては「東京12チャンネル」の名称で知られ、在京キー局の中でとりわけマイナーだったテレ東が日本テレビなどの他局を差し置いて、業界トップに躍り出たのだから快挙と言うしかない。

「最近は『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』や『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』のように、視聴率で他局を上回る番組も出ていますが、全体としては視聴率も番組制作の予算規模も他局に劣ります。しかし、『家、ついて行ってイイですか?』や『ゴッドタン』など、低予算ながらユニークなバラエティ番組が若者を中心に人気を集めていて、他局にはない独自路線が就活生にアピールしたのでしょう。また、『ゴッドタン』プロデューサーの佐久間宣行氏が他局であるニッポン放送の『オールナイトニッポン0(ZERO)』のパーソナリティを務めたりできる自由な社風も、就活生の評価が高い理由なのだと思います」(民放関係者)

 テレ東の番組が低予算なのは、当然ながら売り上げ規模が小さいから。2020年3月期の業績を見ても、売上高がフジテレビ6314億8200万円、日テレ4265億9900万円、TBS3567億9600万円、テレビ朝日2936億3800万円に対して、テレ東は1451億7300円と断トツに少ない。低予算でも他局に伍していくには、現場は他局の何倍も知恵を絞り、労力を費やすしかない。

「実際、テレ東のバラエティの現場はハードで有名ですからね。『家、ついて行ってイイですか?』や『YOUは何しに日本へ?』のような密着ものは、取材対象者が見つかるまで延々、現場で張り込みです。しかも、下請けの制作会社は他局よりも安いギャラでやらされるわけです。低予算でもユニークな発想の独自路線で他局に対抗するというと、言い方はカッコいいですが、要は下請けを酷使しているだけですからね。しかし、その一方でテレ東の社員は高給を食んでいるんです」(同)

 民放各局の有価証券報告書によると、19年におけるテレ東の平均収入は1,411万円と、トップのTBS(1,586万円)に次いで、民放で2番目。以下、テレ朝(1,387万円)、日テレ(1,372万円)、フジテレビ(1,167万円)と続く。

「各局とも平均年齢が違うので一概には比べられませんが、テレ東は売り上げが低い割に、待遇は民放の中でもいい。低予算が美談のように語られますが、要は下請けにシワ寄せが行っているということです。もちろん就活生も企業研究をしているので、テレ東の厚待遇は承知しています。というか、そのあたりも高い好評の要因ですよ。今回の人気ランキングには、下請けの制作会社としては恨み節の一つもコボしたいところでしょうね」

 テレ東を志望する学生諸君は、同局の番組制作能力の高さや厚待遇は下請けの犠牲の上に成り立っていることを知っておくべきだろう。

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最終更新:2020/07/01 12:12
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