『チコちゃんに叱られる!』初リモート収録、石川さゆりのピュアな質問とペットのリクガメ
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カメの甲羅の正体と、石川さゆりのペットのリクガメ
この日2つ目のテーマは、またしても動物絡み。ここで回答者に立候補したのは、自宅で犬と猫とカメを飼っている石川だった。
カメの飼い主でもある石川にチコちゃんが投げかけたのは、「カメの甲羅ってなに?」という質問だ。石川は「鎧みたいなもの」と回答するが、世間の多くは彼女と同じ答えを思い付くはず。しかし、これは不正解なのだ。チコちゃんが発表した答えは「肋骨」だった。えっ、あの甲羅は肋骨が露わになったものなの!?
実は、カメの甲羅の正体はずっと謎だったそう。肋骨説の他に“皮膚が硬くなった説”もあり、答えへ辿り着けずにいた。しかし、11年前にようやく謎が突き止められる。人間を含む哺乳類や鳥類、カメ以外の爬虫類などの肋骨は背骨からお腹側へ平行に伸びる。一方、カメは背骨が甲羅に沿って伸び、背骨から横に広がって伸びた肋骨が甲羅と一体化しているように見える。つまり、カメの甲羅は骨でできているのだ。
カメに似た動物に哺乳類のアルマジロがいる。あれも甲羅を背負っているように見えるが、アルマジロのそれはカメとは別物である。肋骨は背骨からお腹側へ伸び、その上に鎧のようなものが乗っている。つまり、アルマジロの鎧は骨ではなく皮膚である。今、地球上にいる動物でカメだけが肋骨を横に広げ、甲羅のような構造を作っている。非常に珍しい動物と言える。
でも、どうしてカメだけは肋骨が甲羅になったのか? それを考えるには「何のためにカメは甲羅を持っているのか」を知る必要がある。多くの人は「体を守るため」と考えがちだが、「泳ぎやすくするため」という説のほうが有力なのだ。
カメの祖先は、海から誕生した生き物と言われている。およそ2億2000万年前に生息した“最古のカメ”オドントケリスだ。この化石を見ると、肋骨の下のお腹側に甲羅のような物がある。サーフボードを考えるとわかりやすい。硬い板があると、水の中を滑るようにうまく動くことができるはずだ。水平を保ちながらバランス良く移動することができる。カメの甲羅ができた理由は「海の中でどのように泳ぐか」という課題に適応するため、と考えたほうが自然だ。
つまり、「体を防御するため」という用途はあくまで二次的に役立っただけ。最初は泳ぎやすくするため、肋骨から進化したのが、カメの甲羅なのだ。それにしても、カメだけがこんな特殊な進化を遂げているのは何とも不思議である。
VTR終了後、石川から疑問が飛んだ。彼女の飼っている亀はリクガメだそう。つまり、泳げないカメだ。なのに、どうしてまだ甲羅があるのか? その問いに、チコちゃんは「昔は泳いでいて陸に上がったカメだから」と回答したが、腑に落ちない。石川のピュアな疑問には筆者も同意だ。もう陸に上がったのだから、甲羅をなくす進化を辿るカメがいてもおかしくないだろう。ダーウィンの進化論と結びつけた自民党の改憲PR漫画が炎上したばかりなので、余計に気になるテーマだった。
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