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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『ごくせん』再放送好評も「学園ドラマ」は斜陽?

『ごくせん』『野ブタ。』再放送が絶好調! それでも“学園ドラマ”に及び腰なテレビ局の裏事情

「学園ドラマ」の代替えとしての「恋愛リアリティ番組」

「学園モノはドラマとしてはコストがかかるんです。キャストの人数が必要だし、ロケ地にできる学校施設も郊外にあるため、撮影費用がかさみがち。現在のテレビ局の懐事情からすると、どうしても敬遠してしまいますよね」(前出・テレビ局スタッフ)

 ただし、2010年代後半に入ると、原作の枯渇から恋愛キラキラ映画量産の流れも停滞する。そこに取って代わったのが、『オオカミくんには騙されない』などAbemaの恋愛リアリティ番組だ。中高生から熱狂的な支持を集め、番組出身者たちはモデルやタレントとして活躍する流れができてきている。

 テレビドラマから映画、そして配信へ。若者が熱中する青春モノのプラットフォームは次々変わっていく。学園ドラマに復活の目はないのだろうか。前出のテレビ局スタッフは、「でも、意外と最近もテレビで学園モノのヒットは生まれ続けてるんですよ」と指摘する。

「たとえば菅田将暉主演の『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』は大きく話題になったし、視聴率もよかった。あれは『GTO』や『ごくせん』のような熱血教師ものの現代版ですよね。『花より男子』の続編である『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS)も王道学園恋愛モノで、King & Princeの平野紫耀がブレイクするのに一役買いました。ブームになった『今日から俺は!!』(日テレ)も、時代設定が80年代ではありますが、学園モノの亜種といえると思います。語り継がれる名作学園ドラマの存在感が大きいだけに、『それと比べて今は……』と言われがちですが、時代に合わせて形を変えながら脈々と生き残っているのではないでしょうか」

 とはいえ、当面は学園ドラマの新作に期待できない事情もある。

「キャストだけで1クラス数十人という現場にならざるを得ないので、“密”を避けるためにしばらく撮影は無理でしょうね(笑)」(同)

『野ブタ。』『ごくせん』によってあらためて可視化された学園ドラマ需要だが、ひとまずはお預けの形になりそうだ。

岩見司(ライター)

ライター。芸能を中心にポピュラーカルチャー関連記事を執筆

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最終更新:2020/06/11 12:44
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